ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第70回 一色 真司さん

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株式会社代々木学園代表取締役社長、代々木高等学院学院長
一色 真司さん
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学校って、何のためにあるんですか
- 佐々木
「もう一つの学校案内」っていう本で、オルタナティブスクールを紹介されてますよね。
- 一色
そうですね。僕らがこの本を出し続けているのは、1つには、「もうちょっと気楽に考えませんか? 学校って、なんのためにあるんですか?」ていうことや、「いい学校を別に否定はしないけど、みんなが行く必要あるんですか?」って。
いろんな個性ってあるんですよ。いろんな幸せってあるんじゃないですか。東大に行って会社に入るだけでなく、陶芸家になる人もいるし、ストリートパフォーマンスをする人もいるし。それで幸せ感じておかしいですか? っていう問いかけもあるんですね。
- 佐々木
そのとおり。「幸せ」っていう気持ちは、一人ひとりの個性だから。
- 一色
ですよね。で、僕は、「21世紀は哲学の時代だ」と思ってるんです、勝手に。今までなにも考えないで経済を優先してきたけども、もう1回考えようよ、と。そういうメッセージを社会に届けたい。
「高校は出なきゃいけない」っていうのは、やっぱり呪縛なんですよ。社会が、もう本当に、がんじがらめにしてるんですよね。
- 佐々木
だから、「高校を義務教育にしよう」っていう話もあるんですよね。
- 一色
逆でしょう? 逆だと思いますね。義務教育で、無料で誰でも行けるようになってという問題では、僕、ないと思うし。それこそ、昔は14歳で元服だったわけでしょ? 今は、社会学者全員が口を揃えて言うのは、「27から28〜29、場合によっては30歳が成人年齢だ」って言うでしょ?
なんで10歳以上も年の差があるのかって、それは環境なんですよ。考えることをさせていない。「あれはやっちゃだめ、これをやりなさい」。で、学校にしても、家にしても、都合の悪いことは全部封じ込めちゃいますよね。で、一番出てくるのが「高校生らしくしなさい」。高校って、なんでしょう? なにするところなんですか? って僕らは言っちゃうんですけど。
- 佐々木
安心感とか自信とか、「私は生まれてきてよかった、育ってよかった」って思うっていうのがあればいいってことですね。
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