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田村 真理子さん
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ワーク・ライフ・バランスで、男性のクリエイティビティを
- 佐々木
そうですね。ちょっと話は飛んでしまうけれども、最近、「ワーク・ライフ・バランス」って言われて、男性の働き方を変えなくてはならないという話題が増えていますよね。私は、これ、男女平等の話ではなくて、経済効果というテーマだと思っているんです。
私は、過去20年で、女性にとって働きやすい社会を作るためのある程度制度ができてきたので、次は男性の働き方を見直し、男性の労働時間を短くする時代だと思っているんですね。
その理由の一つが、まさに今の話。ベビーカーを押していたのがたまたま女の人だったから、新しいビジネスに気がついたのであって、男の人が押していれば男の人だって気がつくチャンスがあるわけじゃない? そうすると、別に女性の視点っていうことではなく、ワーク・ライフ・バランスで会社にいる時間や会社内で仕事をする時間を男の人も短くして、生活していく時間を増やすっていうことは、実は、すごく男の人のクリエイティビティを高めると私は思うんです。
- 田村
そう思います。女性だって別に、普通にしていて普通に売り上げてリターンがよければ、そんなハッピーなことはないじゃないですか。ただ、その数が少ないからリターンの数が少ないんで。
私も同じようなことを前から言っていて。よくご存知のようにオムツなどは、女性が初め輸入していたものを、男性がその業界に入ってきたら、いつの間にか巨大産業になっていたわけですよね。だから、男性がもっと生活に入っていって、そこで「これ、面白い」って動くと、自然にお金も含めて、情報も含めて人が動く、完全にこれはもう経済効果なんですよ。
- 佐々木
そう。だから私、ワーク・ライフ・バランスっていうのは、企業がこれから成長するために大いに役立つと思っているんですよね。でも、どうも違う方向に視点がいってしまって、「そんなに、男性従業員を休ませていいのか」みたいになっているんだけど、もうちょっと長期的な成長を視野にいれたら、企業は強くなると思うんですけど、ね。
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