ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第9回 坂野尚子さん

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株式会社キャリア戦略研究所 所長 株式会社ザ・クイック 代表取締役
坂野尚子さん
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「無駄」から生まれるもの
- 佐々木
2つ会社があって、お店も従業員も増えていって、売り上げやいろんなリスク、問題も出てきて。絶対的に5年前、10年前よりも仕事量は増えてますよね。考えることも増えてるじゃないですか。でも、「心のゆとりが欲しい」って思った時、昔はそんな時間さえつくり出すのが難しかったのに、今はちゃんとできてるっていうのは、すごくうれしいですよね。
- 坂野
やっぱり子どもが自立してきたっていうのはすごく大きいかな。精神的にちょっとゆとりが出てきたっていうのと、潤いを求めるようになってきたっていうのが重なって。
逆に言うと、今までは子育てが仕事の潤いになり、仕事が子育ての潤いになってたんだけど、子どもが成長してしまうと自分が取り残されてしまう。子どもって、親のわたしが思ってるより早くどんどん親から離れていくものですから、そうするとわたしは仕事以外にも何か見つけないと、本当に人生寂しいものになってしまうじゃないですか、仕事を終えてからね。
それから新しい発想っていうか、新しいアイデアっていうのは仕事の中でもすごく必要なのに、頭が何となくパンクしてきている……ってことを感じるんですよ。だからわたしは単に自分の私生活のためだけでなく、新しいことをいろいろ考えるためにも、やっぱり潤いってすごく必要だと思うんです。
無駄っていうんですよね。人生の中でもそういう無駄な部分が必要になって、それがやっぱり新しいアイデアを生むと思うんですよ。だからビジネスも、もう一つ作りたいって思っても、なかなか発想が出てこない。今は頭が固くなってしまっている。それをすごく感じたんで、いろんなことやってるんですよね。
- 佐々木
よくわかります。柔軟でクリエイティブなはずの頭が、かなり固定化してしまっている気がする。だからこそ、自分の知らなかった世界に深く身を置いてみるとか、思いがけない出来事も受け入れてみる、そんなことから、少しずつ自分の器が広がるんでしょうね。今日は本当にありがとうございました。さまざまな示唆をいただきました。
対談を終えて
回転が速くて、何でも論理的に超高速で決断、展開される坂野さんは、常に安定していらっしゃって、いつもわたしの支えとなってくださっています。今回は、坂野さんの深さ、魅力の秘密を今までよりさらに知ることができたような気がします。強い好奇心と計画性と実行力。対談中も、力強いエネルギーを感じたひと時でした。わたしも何か一つ、始めてみようと思います。これからもどうぞよろしくご指導ください。(佐々木かをり)
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