ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第96回 小林 いずみさん

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小林 いずみさん
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コミュニティサービスの充実
- 佐々木
おもしろい。それは、90年前後に女性の活用をアメリカで積極的に始めた時とまさに一緒ですね。90年ぐらいに、私、アメリカの女性起業家が2,000〜3,000人ぐらい集まる会議に毎年のように行っていたんです。そうした時に、初めは女性起業家に対して、アメリカの金融機関でさえお金をあまり貸さなかった。
だけれども、90年か91〜92年に、「2000年になったら、中小企業の経営者の半部以上が女性である」という予測データが出たんです。そうしたら、お客の半分以上が女になるという金融機関とかが、女性起業家にローンを出さないわけにはいかないということが分かって、とっさに、女性起業家向けのイベントのスポンサーに金融機関がなって、「うちの銀行から借りてください」ってやり始めたんですね。
私は、それを見た時に、「変革っていうのは、やっぱり、経済メリットが見えた時に、こうやってガーッと動くんだ。男女平等の視点だけではなくて、お客が女だっていうことが分かった時に、女性の採用と女性へのサービスが始まるんだ」って思ったんですけど、まさに今のお話を聞いているとそうですね。
- 小林
そうなんですよね。だから、アメリカはダイバーシティをビジネス戦略として考えていて、その結果、今フォーカスしているのはコミュニティサービスです。コミュニティサービスは、そのコミュニティに受け入れられる人が担当する。
つまり、「いろんな人種の人たちが自分の会社の中にいないと、コミュニティに対して、いいサービスができない」っていう発想なんですよね。でも一方、それと同じものを日本でやってくれと言われても、まったくないわけではないのですが、ビジネスとして確立できる数字にはならないわけですよ。
やっぱり日本の場合は、少なくとも今は女性とジェンダー、それからワーキングマザーとかの問題。特に我々の業種の場合は、常に男女関係なく、ワーク・ライフ・バランスの問題というのが大きいでしょう。それから、日本の場合は、障害者の人たちの雇用をどうしましょうかっていうのも問題なんですよね。
そういう意味で、日本のダイバーシティ&インクルージョン・カウンシルのフォーカスは、どういう風に労働環境を変えたらいいかっていう議論をメインにしています。もちろん、社内ですでに組織としてできていますし、中央の、本部のダイバーシティ&インクルージョン・カウンシルにもつながっています。
- 佐々木
ところで、小林さんは、英語はどこで勉強されたんですか?
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