ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第99回 神原 弥奈子さん

99 |
神原 弥奈子さん
|
|
|
私にしかできないかな、と思ったんです
- 佐々木
神原さんは、お父さんの一声でカプスを作り、楽しんでやっていたと思いますが、その後にNews2uになる。これは、どういう起業のきっかけが?
- 神原
かなりチャレンジもしましたけど、受託でやっている事って、ある種、守られていると思うんです。お金をもらって、お客様の要望を形にしていく。その中に自分のアイディアを入れてって……と当初はやっていたんですが、だんだん「これってインターネットらしくないな」とか「インターネットの本質を突いた、きちんと理解した使い方じゃないな」と思うような内容のオーダーがあっても、そのままお仕事をしちゃうようになってたんですよ。
90年代後半は、今みたいなインターネットユーザーがいませんでしたから、お客様が分かっていない中で「ホームページを作って」という感じで、言われた通りに作れば、売り上げは立つようになっちゃったんですよね。
でも、それで本当にインターネットをその企業が活用しているわけではないし、本質的なところで、お客さまにとってどうだったのかって考えると、自分の中ですごく気持ち悪くなってきた部分がありました。
インターネットがもっと多くの人に使われるようになった時に、企業はどうしたらこのインフラを本当に活用できるのか。「仕事がうまく回るようになったな」とか、「営業効率がよくなったな」とか、「会社そのものがよくなったな」みたいなインターネットの効果を実感してもらえるものはないか、できる事をいろいろ考えたんです。
90年代後半というのは、商社さんがeマーケットプレイス事業に挑戦して失敗したり、インフラの部分でも、初期の投資コストという面でもまだまだハードルが高かったし、そもそも企業内でITリテラシーが高い人が少ないという事実があった。
効果が分かりやすく、すべての企業が同じ標準でやることによって、低コストでいいサービスが提供できないか……なんてことを、いろいろ頭で絵を描いていてたんですね。それは今で言うASPなんですけれども。いろんなビジネスを考えてみて、ちょっと生意気な言い方かもしれないんですけど、私にしかできないサービスはこれかな、と思ったのが今のNews2u.netなんです。それで、思い切って飛び込んでみたんです。
- 佐々木
たしかにASP的って言えばASP的な部分を技術で持っているけれども、それだけじゃなくて、News2uは本当の意味でのインターネットの使い方を、皆に知らしめる会社ですよね。
- 神原
理想は、本当に、そこなんですよね。
- 佐々木
そうですよね。「ホームページを作ります」じゃなくて、「使い方を教えます」っていうことだと思うんです。
8/26
|
 |
|
|