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自分の体をモノとして扱う人たち
インターネットこそ、「本物の自分」同士が交感しあう純粋恋愛空間だということはわかった。でもそんな現在、「生身の自分」はどうなってるの?
「本当の自分」と呼ばれる「もう一人の自分」という存在がないとすると、臓器移植はありえないのね。わたしの心は心臓にありますよ、と信じていたら、臓器移植などできないでしょう。
でも「本当の自分」が存在するとすれば、われわれにとって死というのは、「本当の自分」の死だから、そちらが死んでしまっても、残された「生身の自分」は言ってみれば古い服でしかないですよね? だから臓器移植は「私のお古でよかったら着ていただけます?」という程度のものと考えられるのです。
どことなく自分の体でありながら、モノのような気がしている。だから「プチ整形しちゃおうかな」と思うことができる。「いいじゃん、それくらい」って思うわけです。たまに美容整形をする人々を取り上げたテレビを見ていると「絶対やってよかったね!」という雰囲気になっていますよね。自分は直す予定はないかもしれないけど、他の人が直すと言ったら、「そりゃだめよ」とは言わないし、思わないじゃないですか?
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