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今週のテーマ会議番号:1726
医療費抑制に賛成ですか?
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4日目/5日間
働く人の円卓会議
2位
【開催期間】
2005年10月10日より
2005年10月14日まで
円卓会議とは

藤田正美
プロフィール
講演依頼
このテーマの議長
藤田正美 『ニューズウィーク日本版』元編集主幹
円卓会議議長一覧
病院の使い分けをきちんとされている人が多いようですね。samisa0108さんやooponさんの投稿を読んでも、明�……
議長コメントを全文読む
3日目までに届いている投稿から...
月曜:1日目(テーマの背景) 火曜:2日目 水曜:3日目 木曜:4日目 金曜:5日目(リポート完成)
yes 医療従事者への負担が心配 (アルトサックス・埼玉パートナー有・)
患者としては医療費抑制には賛成です。が、この抑制が回りまわって医療従事者の勤務負担増にならないか心配です。パートナーは臨床検査の会社に勤務していますが、保険点数が下がっているので、同じだけの利益をあげるために10年前よりもたくさんの検査をしているにも関わらず、利益が出ないようです。ボーナスは半分程度になっています。数をこなし、サービスもアップさせ(翌日には検査結果が出る)、クライアントの病院・医院の要望にも答え休日出勤もあります。病院勤務以外の医療従事者も安心して働ける診療制度を望みます。

yes かかりつけの病院を決めている (oopon)
私の場合、かかりつけの病院を決めてあり、何かあると、まずそこで診てもらいます。必要に応じて病院から紹介状を書いてもらっています。設備がそこそこある小さな総合病院だと、外来の先生が大学病院の先生ということもあるので、大病院まで行かなくてもきちんとした診療を受けられるのはうれしいことです。先日も、胃の内視鏡検査を受けました。2回の通院で払った金額が10,000円以上でした。このようなことが続くと、家計に与える影響を考えてしまいます。大病院に行ったら通院の回数も多くなるだろうし、金額もかかると感じています。誰もが平等に必要な医療を受けることができるというのは理想論でしかないのかもしれませんが、何かあったときに気軽に行くことができる病院は決めておくほうが良いと思っています。

yes 予約をしていても長い待ち時間 (samisa0108・東京・パートナー有・42歳)
具合の悪いときは基本的には近所のクリニックに通っています。専門的な知識が必要な場合は大学病院に通います。専門外来のため予約をしているにもかかわらず長い待ち時間には毎回うんざりしますが、それだけ同じ病気をかかえている人がいるのだと思うとあまり文句を言ってはいけないなと思います。

yes 適正な費用にすることで (IPウーマン・36歳)
どちらかといえばYes。私の住む市は以前まで子どもの医療費が無料(正確には後日精算)だったのですが、無料であることをいいことに、ちょっとできものができた、少し咳が出る、など緊急を要しない場合でも子どもを病院に連れて行く親が多かったそうです。近頃、1回200円(どのような治療でも、窓口を通過するときに必ず支払わねばならない)になったため、多少でもお金がかかるとなると躊躇する親も多くなったのか、以前よりも病院は空いている気がします。無料時代は、大病院の小児科はいつもごった返していて、これで本当にきちんと診てもらえるのか不安でした。適正な費用で、適正な医療行為を受けたいというのが誰しも望むところです。患者の負担を増やすことで、かえって、本当に必要な人に医療サービスが行き渡るようになるのではないでしょうか。

yes 老人負担が少ないため (みいや・香川・パートナー有・42歳)
薬局に勤めています。医療費は本当に必要ならある程度の負担は仕方ありません。でも中にはたいして必要もないのに処方してもらい家族に分けるといったことをしている人もいるのが事実です。老人は負担が少ないですからね。また、痛み止めには必ず胃薬を出す医者も少なくありません。胃にやさしい薬もたくさん出ているのに。医療費抑制には医者ももっと薬のことを勉強してほしいと思います。

no 弱者を守れる国に (ミズタマみずたま・パートナー無・28歳)
私は無駄をなくすという名目で弱い人を守れなくなるような単純な数字の抑制には反対です。自分はまだ学生で親の扶養にありますので自分の保険がなくなるなんて考えてもいませんが、たとえホームレスになったとしても死にかけていたら医療にかかれる国であってほしい、弱者に優しい国にしていきたい、と思っています。それが本当に豊かだということのように思います。私は医療機関でアルバイトをしたことがありますが、1回数千円の医療費を払うことができない家庭はまだ日本に少なからずあります。安心・安全に関する事柄は、最低限の保証はほしいと思います。富む者だけが生き残る社会には反対です。もっとほかに削るべきところがあるんじゃないかと思います。

no 誰にでも起こりうる問題 (月乃・奈良・パートナー無・28歳)
キャスターの藤田さんは「命がかかっている以上、患者や患者の家族はできるだけの治療をしたいと思うのが当然」とお書きですが、私も仕事(現在医療機関に勤務しています)で出会うほとんどの患者様・患者様のご家族がそう望んでいます。時には高額の治療費が原因でご家族同士でもめるケースもあります。治してやりたい気持ちと高額なコストの現実に苦しむご家族の姿は見ていてとても心苦しいものです。命があるということ、日々健康でいることは何よりも大切で尊いことだといつも教えられます。老いや病や怪我を完全に防ぐことなど不可能です。どの国民にもいつ降りかかることになるかわからない問題です。ですから医療費の抑制には反対です。
4日目の円卓会議の議論は...
月曜:1日目(テーマの背景) 火曜:2日目 水曜:3日目 木曜:4日目 金曜:5日目(リポート完成)
医療費の現状に無関心の人が多い
病院の使い分けをきちんとされている人が多いようですね。samisa0108さんやooponさんの投稿を読んでも、明確な方針がうかがわれます。私も病院を使い分けています。基本的にはかかりつけのクリニックがあり、問題があればそこから紹介してもらうというやり方です。それが無駄な時間、無駄な検査を防ぐこつなのかもしれませんが、近所のクリニックの紹介がなければ大病院には行けないというようなやり方(たしかイギリスがそうだったと思います)に決められるのがいいかどうかということになるとむずかしい問題だと思います。基本的に医療というのは患者が安心するためのものですから、大病院に行きたいときには自分の意思で行けるほうがいいのではないでしょうか。

みいやさんのご意見は、耳の痛い医者も多いのではないでしょうか。たしかに痛み止めは胃に負担がかかるとして胃薬を併用するように指導されていましたが、今では胃に負担の少ない薬もあるようです。それにもかかわらず「習慣的」に胃薬を処方するということなのでしょう。患者もたいして懐が痛むわけではないから、気にしない。医者も気にしないけど、それが積もり積もって医療費を増やすことになります。懐に響かなければむやみに使うというのはいつの世の中でもそうですね。だからある程度の自己負担は当然ということかもしれません。IPウーマンが書かれているように、それはどうしても必要な人が治療を受けられるようにするために役立つかもしれないと思います。

この2つの問題は、医療費の現状がどうなっているのか、ということについてほとんどの人が無関心であることに起因しているかもしれません。自分が受診するときに日本の医療費のことを気にしますか(もちろん自分の懐のことは気にするかもしれませんが)。お金のことより、自分や自分の家族の健康を取り戻すことしか考えていないのだと思います。それは当然のことだし、国民として当然の権利だと思います。ただ問題があるとすれば、日本の医療について、もう少しいろいろな理解を持つようにするということにあまり注意を払っていないことではないでしょうか。

「医者の儲けすぎ」とよく言われて、今回もそういう投稿がありました。しかし勤務医の実態はそうでもないと思います。先日もどこかの新聞で医者と普通のサラリーマンの比較があり、2倍以上の収入があると書いてありました。でも医者は普通のサラリーマンより教育・研修期間が長いのです。それに診療科目によっては労働時間が異様に長いというのも実情です。また人の命を預かるという仕事の性質上、ミスは許されません(それでも医療ミスはあります。しかし今この日に全国で500万人の人が治療を受けています)。ですからどの程度の収入が適当かは別にして、ある程度収入が多いのはこれも当然のことだと思います。

今日は、医療従事者である月乃さんからの投稿がありました。それを読むと、医療関係者がほとんど共通してもっている感じがよくわかります。たくさんの医療費がかかっているにもかかわらず、医療関係者から見ればこれで十分という感じはないということです。もっと十分な設備があれば、もっと良い薬があれば救える命だったのに、という気持ちは医療従事者が共通してもっている感覚ではないでしょうか。人知の限界、技術の限界、そしてお金の限界。人知と技術は仕方がありませんが、お金の限界はないほうがいいのです。

医療費の抑制に賛成する方が多いのも、本当に必要な人が、必要なときに、必要なところで、必要なだけお金を使うべきだということですね。そのためには自己負担の増加やある程度の診療制限は仕方がないと考えておられるわけです。問題は、誰がその必要性を判断するのかということになってくるのかもしれません。皆さんには、信頼するかかりつけのお医者さんがいますか。

藤田正美
『ニューズウィーク日本版』元編集主幹
藤田正美


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