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オバマ次期大統領への期待は世界的にもとても大きいと思います。何といっても、ブッシュさんのあの単独行動主義には世界の国々も辟易していたでしょうから。日本でも、京都議定書からアメリカが離脱したとき、アメリカに失望した人も多かったと思います。
その意味では、この金融危機でアメリカは単独では何一つできないことを学んだと言えるでしょうか。ヨーロッパや日本、そして新興国の協力を仰がなければ、自国の金融企業すら救うことができないという事実は、アメリカを謙虚な気持ちにさせるかもしれません。
11月14、15日とワシントンで開かれる金融サミットには20カ国が参加します。そして中国は日本円で57兆円にのぼる財政出動で景気を下支えすると発表しました。これを受けてアジアの株式市場は上昇しました。
オバマ次期大統領は外交的には対話路線、国内的にはリベラル的な政策(つまりは大きな政府)を目指すことになります。中産階級世帯の95%に減税、そして幅広い人々を対象とする健康保険、そして教育と代替エネルギーの開発というのが内政の目玉になります。
思想的に言えば、市場主義、自由主義、個人主義的な考え方から、より社会民主主義的な考え方になると言っていいかもしれません。ただこれはアメリカ的ではないという反発も強くなるでしょう。
さて皆さんは、アメリカは自由すぎたから少し規制したほうがいいと考えますか、それともアメリカはやはり自由であるべきだと考えますか。日本と比べながらどういった社会が望ましいかを考えてみたいと思います。
藤田正美 『ニューズウィーク日本版』元編集主幹 |
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