フリーランサーや個人事業主の場合、ものすごく忙しいけれど儲かっているわけではない「貧乏暇なし」状態に陥ることが多々あります。急ぎの仕事、面倒な仕事を快く引き受け、丁寧に仕上げてしまう「速い、うまい、安い」牛丼屋ワークは、いつの間にか、それをあてにするお客さんばかりになり、やがて当然になり、さらに要求はエスカレートしていくため、どこかで脱却しないと本当に大変です。

同様に、社員の場合も「困ったときの○○さん頼み」になって、人の3倍ぐらい働く羽目になります。それで、「仕事ができる人」としてポジションが上がったり、給料が上がればいいのですが、もっと立ち回りのうまい人においしいところは持って行かれたりします。

働きすぎから脱却するには、やはり、人にお願いするしかない。たとえ1人で仕事をしているフリーランサーでも。それは、人を雇うとか、後輩を育てるというより、むしろ、自分より優れた人、上の人に知恵を貸してもらう。多忙なはずなのにうまく回している人のノウハウを学ぶ。ブレインになってもらって、やり方をアドバイスしてもらう。

そして、最終的には、もう思い切って、どこか切り捨てないとダメですね。自分が一番やりたい仕事、やるべき仕事は何かとか、いま何をやって何をやらないとか、姿勢をはっきりさせたうえで、基準を決めて、基準外の仕事は、スパスパ切っていくしかない。

「そんな悠長なこと、とてもやれる状況じゃない」というのは分かりますが、ここは心を鬼にして「仕事やめますか、人間やめますか」という感じですかね（笑）。
まあ、性分なのかもしれませんが、もうちょっと余裕のある働き方をしたいものですね、お互いに。