

娘は家を手放そうとしている(binko)
今は母一人で住んでいる実家は、昔醤油屋をしていたらしいです。叔父が社長をして、次男であるわたしの父親が、専務をしていたらしいですが、叔父が博打で失敗し、その醤油屋を手放すことになってしまい、兄弟喧嘩でいろいろあたみたい。結果、わたしの母親が洋服屋をしてそれを買い戻したことに。叔父はそのイエから出て行った(名義は母親の名義になったから)。わたしが結婚した時、両親は離婚して、父親はイエを出て(結局のところ家は母親が住むことになった)、実家の名義は母親の旧姓となっている。その娘は二人ともイエを出てしまい、洋服屋を継ぐ者はいないのです。小さい時から、両親・親族の喧嘩・酒乱などで場所を転々とする父、帰らない母親などもう嫌なことだらけ、そんなイエはどうでもいいのです。
たかが名前(うちゃこ)
イエのしがらみはすごくあります。祖父が一人っ子だったせいか、うちの姉妹が誰か今の姓を名乗らないと名前が途絶えると小さな頃から言われました。厳しい家だったせいで両親は離婚。長女は家出。次女は嫁へ。残ったわたしには婿養子をとるように日々うるさく言われています。はっきりいって迷惑。そのせいで、したかった一人暮らしも留学も反対されました。勝手にいろんな人に縁談を頼んでるみたいだし。たかが名前。そんなに大事なんでしょうか?
分籍を反対されて(みわ)
わたしは本籍が父の実家となっていて、すごく遠いのです。戸籍謄本が欲しい時など、父の実家(本家、ちなみに父は長男だが実家を出た)に依頼したり、役所に直接問い合わせたりするのですが、社会人になり、一人で生計を立てるようになり、また、諸手続きがしやすい環境が欲しいと思ったので、分籍しようと思ったんです。しかし、親に叱られて断念しました。父は実家を出たなりにイエを非常に気にしていて、家族丸ごと戸籍を移動させることもできないと言います。ここに書ききれないさまざまなお家事情があるのですが、とにかく戸籍を実家に置いておくことで、長男としての最低限の責任を果たしていると思っているようです。わたしにはよくわからない感覚でしたが、これがイエなのかなぁと思い、反抗できないと思ったわたしも、やはりイエを無意識のうちに意識しているのかと思いました。
「名前の繋がりより心の絆が大切」(でろんでろん・既婚)
両親の実家がそれぞれ田舎……。両親はいまどき「イエを継げ」だの「名前を残せ」だの言いませんが、田舎がいろいろ言ってきます。幼い頃から親戚の大人同士の嫌な面を見てきたわたしとしては、形にこだわっているようで納得がいきませんでした。でも両親は「名前の繋がりより心の絆が大切」だと言って、すんなり好きな人と結婚させてもらえました。とっても感謝しています。何も言わなかったけど、きっと親戚間で苦労したであろう母とそれを支えた父、名前は変わっても一生支えようと思っています。子どもって、いろいろ言わなくても親の姿勢を見て育つものだと思いました(わたしもそういう親になりたいものですが)。
家が最初にあるという考えはない(いつこ)
結婚して18年、新婚の頃は夫の実家の近所に住んでいたので、しがらみも干渉も多かった。わたしの父は次男で、守る財産も仏壇もない中での生活だったので、「イエ」という概念は江戸時代以降にできあがった骨董的もので、今は共同生活の場所、安心できる場所でしかなかった。でも現実は結納の前からイエが現れてきた。結婚式にも金は出さずに口は出す。2週間も姿を見せないと「最近来ないわね」と言われ、価値観がまったく違う親戚の家にも連れて行かれた。土日もない仕事をしていたので、たまの休みにゆっくりというヒマもなかった。同居しているわけではなかったが、お嫁さんしていたなあ。離れて16年、今では年中、気にすることもなくなって、わたしも気が強くなり、根性もついてきたので、今では70歳の義父に向かって説教はするは、義母には人生相談されるし、○○家など出てくることがない関係になっています。子どもたちが結婚する時は、○○家という案内を式場に置いたり、父親の名前で案内状をだすのだけはやめてほしい。親と子の関係はあったとしても、家が最初にあるという考えはわたしの中にはありません。
「次は男の子だね、跡継ぎ産まなくちゃね」(Sisly・33歳)
トラディショナルな職業の家の一人娘だったわたしですが、結婚の時はかなりもめました。結局、今は結婚して姓は変わりましたが、実家の仕事を引き継いでやっています。そしてわたしが産んだ子どもも、今のところ女の子一人。これで終わりにするつもりはないけれど、何かにつけて「次は男の子だね、跡継ぎ産まなくちゃね」とか言われるとおもしろくないです。
最後の問題はやはりお墓(miway)
この問題に関しては、たとえば家は古くなれば壊す、土地はどうにもならなくなれば売る、家系はなんとかいとこの子どもでも、男の子を見つけて気分的にでもつないでいく、または夫婦別姓が認められた際に対応するなどの方法があるような気がしますが(ここまでもとんでもない! という家もたくさんあると思いますが)、やはり最後は「○○家」として建っているお墓でしょう。これを誰が守るのか、誰も見てくれないのか、という問題を考えた時、ご先祖様や可愛がってくれた祖父母を思うとどうにもこうにも。なんとかならないものかしら。

「イエ」意識の強い人と一緒にならない限り(たみたみ・東京・未婚・31歳)
友人の話を聞くと同居問題、結婚の時の話などで「あるのかな?」と思いますが、わたしの家だけに関して言えば、あまりピンときません。姉妹二人で、姉はもう結婚して遠くにいます。が、母も近年再婚して遠くにいます。父もまたちょっと離れたところに住んでいます。こうなるともうお墓もバラバラだし、父と母はそれぞれ別に、終の棲家をどこかに決めているようです。もう「イエ」自体がバラバラになっているので、わたしがよほど「イエ」意識の強い人と一緒にならない限り(今の彼の家はあまりその意識がない)、そんなに深刻なことにはならない気がします。

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