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平田 オリザさん
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住み込みで新聞配達をしていたんですね
- 平田
一番長かったのは、住み込みで新聞配達をしていたんですね。
- 佐々木
新聞配達は、定時制に行かなくても、できるんじゃないですか?
- 平田
それは、新聞配達を最初からやるつもりはなくて、もうちょっと他のバイトをするつもりだったんですけど、他のバイトは、今はそうでもないかもしれないですけど、当時、中卒で働ける場所って本当に限られていたんですよ。で、新聞配達だけは、能力があると、すごく上がるんですよ、お金が。
- 佐々木
要するに、たくさんの方にデリバリーすると。
- 平田
たくさんあがる。それから、部数を増やしたり勧誘もするんです。皆さんの家に来る拡張員って、あれはプロなんですけど、実はあの人達が取れる数って限られているんです。本当は地道にちゃんと回っていて、引越しがあったり、というのをちゃんと見ていると、「あそこのアパートが空いたから、次、誰か来るな」というのを、ちゃんと押さえることができて、営業成績が上がるんですよ。そうすると、すごく給料が上がって、それで随分稼いだんですけどね。
- 佐々木
他には、どんなお仕事をしたんですか?
- 平田
最初、ラーメン屋さんで働いていて、だけど、定時制高校があるので、4時ぐらいまで……。夜、今のコンビニとかがない時代ですから、やっぱり時給はすごく安くて。労働のわりに。だったら、新聞配達なら自転車で体も鍛えられるし、住み込みで一人暮らしもしておいた方がいいだろうと思って。
- 佐々木
すごい(笑)。どこに住み込んだんですか?
- 平田
近くですね。大岡山で。
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