ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第109回 杉山ちなみさん

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杉山ちなみさん
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昼2時ぐらいまでに授業を全部終わらせるんです
- 佐々木
やっと念願のトレーナーになるための勉強ができたという、すごく楽しい日々だったんですか?
- 杉山
楽しいのと、忙しいのと。……最初の1〜2年は父親に全面的に授業料など支援してもらったんですけど、やっぱり自分で少しでもお金を稼がなくちゃと思ってTA、ティーチング・アシスタントを始めたんですね。アイオワって日本人がすごく少ないのに、日本語学科があったので、日本語のTAの職がもらえたんです。それで、毎日1時間ずつ日本語学科の生徒に会話を教えるっていうクラスを受け持っていて……。
- 佐々木
でも、それだと、時給何ドルにしかならないんじゃない?
- 杉山
でも、それをやると、「In State」扱いになるんです。留学生は「Out of State」で授業料を全額払わなくちゃいけないんだけど、「In State」扱いになると、授業料が半額になるんですよね。「In State」の授業料だけ払えばいいのと、あの頃で、月400ドルもらえたんですね。だから当時のレートだと10万円ぐらい(笑)。
- 佐々木
それはすごいですね。私もエルマイラ大学で日本語を教えたけど、時給3ドル10とか(笑)。話にならないですね。
- 杉山
月に400ドルだから、それでアパート代とかも出せていたんですよね。それで頑張ってたんですけど、結局、ご存知の通り、アメリカの大学は授業も厳しいし、宿題がすごいし、書き物ばっかりじゃないですか。それをやって、なおかつ実習時間っていうのが、テストを受けるために必要で、トレーナーズルームという所に、3時間から、試合のある日だと6時間ぐらい、詰めていなくちゃいけない。あるいは、チームに付いて、遠征試合にも行かなくちゃいけないんですね。
なので、朝の時間帯に、授業とティーチング・アシスタントをやっちゃって、遅くとも昼2時ぐらいまでに授業を全部終わらせるんです。その後は、ずっとトレーナーズルームに入っていて、帰ってくるのが、早くても7時。それから自分の勉強をして、という状態だったので、えらい事になっていました。今、やれって言われても、とてもできないですよね(笑)。
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