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杉山ちなみさん
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女性で資格を取ったのは、私が2番目だった
- 杉山
その上、アイオワ大学には、医学部があって、その当時アメリカで一番大きかったんですよ。だから、検体というか、解剖用の死体とかもいっぱい集まってきたんですね。授業で解剖をやっているんですけど、4人に1体、たぶん日本の医学部の学生と同じぐらいのレベルの高さで、解剖とかをやらせてもらっていたり。……生々しい話ですみません(笑)。
- 佐々木
それは、素晴らしいんでしょうね。トレーナーになるために解剖ではどんな勉強をするんですか? 筋肉だけを見る、ということではなく?
- 杉山
本当は、かをりさんが言われたみたいに筋肉だけでいいんでしょうけど、解剖学っていう授業だったので、私達は頭の先から足の先まで全部見たんですよ。眼球や脳まで。結局、体内の様子が分かっているので、たとえば選手が「痛い」って言うと、あそこね、みたいなのが分かるんですよ。
- 佐々木
目の後ろがどうなっているか、頭の中がどうなっているか、分かるっていう事が、役に立つわけですね。
- 杉山
ですね。この前も、選手で、顔面麻痺だという話が出てきて、「そういえば、こんな感じで神経が5本あったよな」とか、思い出せるんですよね。
- 佐々木
本で「神経が5本ある」って習うよりも、実際に顔の中に、こうなっていたな、という記憶がしっかりある。
- 杉山
はい。「あったな」「あそこは、つながっていたもんな」みたいな。
- 佐々木
日本人で杉山さんみたいな経験を積んでトレーナーをやっている人って、何人ぐらいいるんですか?
- 杉山
今でこそ100人近くになっていると思うんですけど、女性で資格を取ったのは、私が2番目だったんですね。日本人全員でも6人目だったんです。
- 佐々木
女性では、日本で2人目!
- 杉山
一番のおばあさんなんです。一番上のお姉さんはアメリカで結婚されて、向こうで仕事をされている方なので。
- 佐々木
じゃあ、日本で一番の大御所なんだ。すごい。
- 杉山
年齢的には(笑)。
8/25
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