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杉山ちなみさん
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いかに怪我をしない選手をつくるか
- 佐々木
トレーナーの仕事について、少し詳しく教えてください。それだけの勉強をして、資格をもってやる仕事ですから、いろいろな役割があると思いますが、具体的には何をするんですか?
- 杉山
一言で言うと、アメリカのトレーナーというのは、「Prevention」、予防なんですね。日本だと、どっちかと言うと、怪我をしちゃった人に対してどうするか、というのが先に来ちゃうんですけれども。本当は、「いかに怪我をしない選手をつくるか」というのがアスレティック・トレーナーなんですね。
ただ、もし怪我をしちゃったら、怪我をした時の対応もします。怪我をした後のケアもできるし、その選手が復活するまでの準備も一緒にやります。でも、アメリカで私が一番言われたのは「Prevention」だったんですね。いかに怪我をさせないか。
- 佐々木
トレーナーとして、させないっていうのは、たとえば、筋肉離れをおこさせないとか、足をくじかないとか、骨を強くするとか、そういう事ですか?
- 杉山
そういう事ですよね。それを、どういうふうに考えていったらいいかというと、たとえばトレーニングであったり、体の使い方であったり。
- 佐々木
トレーニングメニューも見るんですね?
- 杉山
そうですね。そういうのも、できるようにして。
- 佐々木
すごい素人ですから、笑いながら聞いてください。たとえば、うさぎ跳びをした後に腹筋をすると良くなくて、腕立て伏せを次にやった方がいいとか、そういう事がきちんと筋肉の動きから分かっていて、トレーニングメニューを、どのぐらいの強さで、何回にしようとか、この人の体だったら、この順番で筋肉を刺激させていこうとか、そういう事を考える?
- 杉山
そういうのもあります。たとえば、今言っていただいた例で話すと、うさぎ跳びっていうのは、股関節をすごく深く曲げての運動になってしまう。という事は、股関節を曲げる筋肉とか、あるいは股関節を曲げる事によって伸びる筋肉が後ろにあるんですね。お尻の方は伸びますよね。なので、そういう運動をした後で、さらにまた腹筋みたいに体を持ち上げてくる運動をすると股関節をまた曲げる事になってしまい、そこの筋肉ばっかり使っちゃうじゃないですか。
- 佐々木
確かにそうですね。
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