ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第116回 古川享さん

116 |
古川享さん
|
|
|
この案件だったら、ここに書いてある
- 佐々木
そうですね。それで本を読む時間の話なんですけど、本を一杯買ってらっしゃるじゃないですか。あれは実際に本屋さんに行って?
- 古川
はい。大体、紙袋に3つぐらいかな、毎週ね。
- 佐々木
毎週? 行きつけの本屋さんがある?
- 古川
3カ所か、4カ所ぐらいですかね。
- 佐々木
じゃ、そのときで行く本屋さんを選んで、店内を歩き回って、目に留まったものを買うんですか?
- 古川
そう、本は必ず自分の目で見て、手に取って買います。ちょっと変かもしれないけれど、ネットで本を買ったことは一度もない。たくさんの本を買い込んでしまうことに関しては、ダァッーと買い溜めて、私のブログって見て頂くと今週購入した雑誌と書籍と書き込むと、2〜3週間ぐらい更新がないときってあるじゃない? そのときにダァッーって読んでいたり。
読むスピードって、人よりは速いのかもしれないけれど、速読とかではなく、実はツマミ読みなのかもしれない。速読と言えば、浅田彰さんなんかは、カシャって、カシャってカメラのシャッターを押しているみたいな感じで読むらしい(坂本龍一さんが、浅田彰さんと一緒に飲んでいたときにそう言ってました。それに比べたら、自分はそんなに賢くないから。でもね、僕のスタイルも端から端までジックリ読むのではなく、やっぱり要所要所をスキャンしたみたいに読む。その本全体の中からここが本質なのかなっていうキーワードを頭に入れておいて、日常生活の中で、何か引っかかることがあったら、困ったときにはこれを読むっていうデータベースに入れちゃうんですよ。
- 佐々木
頭のデータベースに。
- 古川
うん。で、結局、何か読まなきゃいけないって瞬間が来るまで、全部は読まない。でもこの案件だったら、ここに書いてあるって分かっている。もう1つの読み方は、体系だって読む。たとえば茂木さんの本だってたくさん出てるわけだしさ。いつか本人と会う日があるじゃない。そのときに、ここに書いてあることと、実際に会った人間の思考回路とのギャップがどういうことなのかなっていうのがすぐ分かるように準備しておく。荘思いながら将来会ってみたい人の本を読むと、必ず対談とかパネルディスカッションでお会いする機会が訪れるんだな。本人に会ってから、そして本人に会ってからもう1回その人の本を読んで、会話の背景にあったこういうことかと確認しながら読むとか、そういう話かな。著作を拝読してご本人とあって養老さんは素晴らしかったね。お話をして面白かったね。だから自分自身の性格的として、そんなに律義に端から端まで読書をしてるんじゃなくて、読み散らかしているだけかもしれない。
- 佐々木
でも、本屋さんでは、本を手に取って、パァーっとめくって、中身をざっと見てから決めるんですよね。
- 古川
うん。だけどね、愚かだから、やっぱり中身を見ずにタイトルだけに引かれて買うのもあって、結果として3冊ぐらい同じ本を買っちゃったりするのね。2冊目ぐらいまでならしょっちゅうのことだけどさ。
- 佐々木
同じ本を?
- 古川
そうそう。要するに、これを3回読めっていうシグナルがその本のオーラとして立ってたんだから、2冊余分に買ったのは人にあげちゃうのがいいんだろうなと。私から人に勧めてくれっていうエネルギーが出てたんだなって思ってね。でも最近は自分も学習して、発刊日から3カ月以上たった本は買わないようにしてるんですよ。
28/33
|
 |
|
|