ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第142回 吉岡徹治さん

142 |
(株)プライム・ヒル代表、ジュニアゴルフマジック監督、代々木高等学校ゴルフ部監督
吉岡徹治さん
|
|
|
上達する子と、もしかしたら上達しないかもしれない子の違い
- 吉岡
僕が思ったのは、上達する子と、もしかしたら上達しないかもしれない子の違いが、ハッと分かったんですけど、言っていいかな?
- 佐々木
何ですか? ぜひ教えてください。
- 吉岡
ネットを見ている方が、「えっ? うちの子は……」って思ったら、すごく困るんですけど、いいですかね?
- 佐々木
いいですよ。
- 吉岡
教えていて、大事なこと、形を作っていきますね。ここはこうで、この位置はこうで、トップはこうなんだ、と形を作っていくときに、やる気のある子は、自分でその形を作ろうとして力を入れています。分かりますか? 聞きながら自分も真似して、その形を作ろうと、一生懸命自分の体に力を入れて努力しています。
根気のない子、「ん?」って思う子は、こちらが手を支えてトップの形を作りますね。その時点で力を抜くんですよ。体を預けちゃう。だから筋肉が形を覚えない。インストラクターに体を預けちゃうんで、その子の手が急にぐっと重くなったりする。だから「力を抜くな。ここで力を入れろ」と。
グリップも、ずっと握り続けているって大変なんですよ。子どもにとっては、やったこともないような指の形で握り続けているのは、すごく大変なことで、形だけ作ってもらったら、その形をキープしたまま力を抜くんですね。やる気のある子は、ちゃんと力を入れて持とうとしているんです。それは分かるんです、触っていて。
- 佐々木
そうですよね。自分でやろうとしているのか、人任せで身を預けてしまうのか。
- 吉岡
力を抜いて楽をしようとするのか。それは、なかなか、その横にいる親御さんにはわからないのかもしれません。でも、僕には分かりますよ。僕は、体を触りながら形を作るんですから。
- 佐々木
いや、親だって、見ていれば分かると思いますよ。
- 吉岡
僕は比較して見ているんで、それはなかなか言いづらいところで。「この子はここで力を抜くからダメです」とか言えないし。
- 佐々木
なぜ?
- 吉岡
いや、もしかしたら、どこかで、その子のやる気がまた出てきて、グッと力を入れるかもしれないじゃないですか。
だから「しっかりやれ! 頑張れ!」と。でも、さすがに体に力が入らなくなって、握ることが不可能、構えることが不可能、1時間もやってくると、もう段々疲れてきたら、「じゃあ、いいよ」と。もう無理だなと思ったら、「休みなさい」とやるんですけど、やっぱり、そういう触れ合いの中で、その子の資質というのが違うなっていうのも感じますね。
14/27
|
 |

|
|