ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第144回 鎌田由美子さん

144 |
東日本旅客鉄道株式会社/事業創造本部 地域活性化部門 部長
鎌田由美子さん
|
|
|
競うことが嫌いなんです
- 佐々木
話が尽きないんですけど、鎌田さんご自身のことを少し。鎌田さんのさっぱりした男気とやる気っていうのは、どうやって育てられたのかと。でも、女子大じゃないですか。どんなご家庭で?
- 鎌田
家庭環境ですか? 妹が一人いて。父母とも高校の教師だったんですね。母は高校の体育の先生だったんですけど、私が生まれたときに辞めて、踊るほうのバレエ教室を始めたんですよ。先生というよりは、バレエ教室を経営して。
- 佐々木
素晴らしい。お母さんは経営者、お父さんは学校の先生という家庭で、そうすると、何か「これだけは守れ」と言われたとか、あるいは自由奔放で、とか。
- 鎌田
いや、結構普通の家庭でしたね。勉強しろってよく言われましたし、成績が下がると怒られましたし、漫画を読むなって言われましたし、結構小うるさいというか。だから、大学に入って一人暮らしを始めたときは、もう天国でしたね。
- 佐々木
そうすると、今のガッツみたいなものは、どこで育ったと思います?
- 鎌田
どうなんでしょうね。
- 佐々木
妹さんもそんな感じ?
- 鎌田
妹のほうが、のんびりしていますね。妹は子どもみたいなもんなんですよ、10歳離れているので。だから結婚式の挨拶のときに「私には母が2人います」って挨拶していました。
- 佐々木
私、自分自身も、皆に「ガッツがある」と言われるんだけど、どうやって育ったかなって聞かれてもわからない。ただ、探るならば、それはたとえば、お金がない、裕福な家庭ではないから、特に怖いものなしで育ってきたっていうところかなって、自分で後付けで考えるんです。鎌田さんは、すごく論理的にものを考えるし、さっき自分で仰っていた、何でもちゃんとはっきり言うのも好きだしっていうような性格。あまり私が「めずらしい」というのも変だけれど、やはり逸材だと思うんです。そのコミットメントが、どうやって育つのかなって、興味があって。
- 鎌田
いや、自信がないんですよ、私。かをりさんなんかを見ると、本当に才色兼備で、スピーチも上手だし、語学力もあるし。何だかもう、やっぱりすごいんです。だからカリスマ性があるのもすごく分かるし。
- 佐々木
全然ない。
- 鎌田
本当に、かをりさんとか、いずみさん(注
- 佐々木
私もできないですけど。鎌田さんは何か運動をやってそうだと思いましたよ。この根性は運動から来たのかと。
- 鎌田
山登りしかやっていないです。競うことが嫌いなんです。これはいろんなところでそうなんですけど、エキュートのときも、何かと比較して、いいとか悪いとかっていう考えは持ったことがなくて、こういうのも皆そうで、「これをこうしたい」っていうのはあるんですけど、何かと比較してっていうのは、まったく無いんですね。
- 佐々木
分かるなあ。でも、経営者としては、比較したり、検討したり、相手がやっていることを論理的に潰していくためには、そういうことをするわけでしょ?
- 鎌田
数字的にきちんと収支は取れないといけないですし、経営ですから、前年に対してとか利益率とかは、当然考えますけれども、作るものに対しては、比較はないですね。出た数字に対しては、比較はありますけれども。
- 佐々木
そうか。それが、だから、どうやって育つのかなって……。
- 鎌田
会社に入ってからですね。だって、大学まではタラタラしていましたもん、本当に。
18/20
|
 |

|
|