ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第4回 中谷 彰宏さん

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中谷 彰宏さん
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ボウリングを始めたきっかけ
- 佐々木
ボウリングやダンスを始められたきっかけは何ですか。
- 中谷
ボウリングは近視手術をしたのがきっかけ。
- 佐々木
近視手術?
- 中谷
うん。あのレーザーの近視手術。レーザーで0.02が1.5になった。そうすると
- 佐々木
あれ本当に効くんですか。(笑)
- 中谷
視力、今どのくらいですか。
- 佐々木
左右で視力が違うんですよ。
- 中谷
それは治すと楽ですよ。両方悪いと眼鏡でもコンタクトでも楽だけど、ずれてると他のところのバランスや心理的なバランスを崩すんです。気付かないうちに。
- 佐々木
本当ですか、まずいですね。
- 中谷
人間のカラダってね、全体に悪くないのが最もいい状態なんですよ。どっかがよくてどっかが悪いという落差があるというのが、カラダのバランスをどんどん崩していくんです。
背中で手を組むと、片方が絶対に組みにくい。これはやっぱりバランスが悪いんです。どっちかの筋肉がつき過ぎていて、そちらのほうがカラダが硬い。
それが全身、腰とか背骨とかのバランスが崩れてくると、今度は精神のバランスにどうしてもひずみがくるようになる。運動するといろんな所を使うから、それが矯正されてくるんだけど、動かないとバランスがどんどん崩れ始める。
僕の場合はレーザーで近視手術をした帰り道に、もう見えているわけですよ。たった10分で。麻酔がかかっているから、ぼんやりくすんだ状態になってるんだけど、2時間ぐらい眠って街へ出たら、その景色にびっくりしたんです。
今まで眼鏡やコンタクトレンズで見ていた景色ではないんですよ。肉眼で見ている景色。眼鏡やコンタクトって視力1.5まで上げないんですよね。よけい近視が進むから。でも1.5の景色なんです。多分小学校の低学年の時代にはあったんだけど、そこへドーンと戻された。それはびっくりしましたね。
そうすると僕の意識が小学校の低学年になっちゃったんですよ。最初に見えたのはね、セミだったんですよ。子どもがセミ捕りしてて、見たらセミが木につかまって、セミと木のすき間が見える。セミっていうのはベタッと張り付いているんじゃなくて、足でつかまっているでしょう。その足が1本1本動くのが見える。
近視になってから、ここら辺りにいるんだろうけどとは思っていたけど、見えなかったんですよ。僕は子どもの時にセミ捕りしてたから、鳴いているセミがいたらどこにいるのかわかる。その感覚が残っているから、セミが鳴いてどこにセミがいるかがわかった。そして、「あ、子どものときはこれを見てたんだな」っていうのがよみがえってきた。
それと同じころにね、芝のメルパルクホールに稲川淳二さんの夏の怪談の会に行った。帰り道にタクシーがなかなかつかまらなくて赤羽橋のほうに歩いていたら、今はなくなった芝のボウリングセンターの前を通った。で、突然やりたくなった。
- 佐々木
へぇ。それがきっかけ。
- 中谷
そしたらピンがくっきり見える、スパットがくっきり見える。あ、これはなんとなくやりたいと思った。
- 佐々木
かなり久しぶりにゲームやったんですか?
- 中谷
すごい久しぶり。肉眼ではっきり見えないことで集中力が欠いて、今まであらゆるスポーツから遠のいていた。だって、度のゆるい眼鏡をかけているとね、テニスをやってもネットを越えてからなんだよね、ボールが見えてくるのは。それでは絶対に間に合わない。間に合わないとおもしろくない。
僕がやっていた空手の世界はね、近視でもできるんですよ。感覚で動くから。剣道は駄目です。剣道は近視だとできないんですよ。
ところが空手は不思議と感覚的なんですよ。相手とのコンタクトで済むから。あんまり目で見ちゃうといけないんですよ。目で見ようとすると遅れちゃうんです。ボクシングなんかもね、赤井英和さんも言ってたけど、「目で見てたらもう間に合わない」って。
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