ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第43回 菅原真樹さん

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フリーダイビングトレーナー・アプネアフォトグラファー
菅原真樹さん
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ハワイ島の自然のエネルギーとセラピー効果
- 菅原
そうですね。最近、自閉症の症状を起こされているようなお子さんを持っているお母さんの相談を受けて、私のところに連れていらっしゃることもありました。
相談を受けて、実際に一緒に私のところで暮らしたりしました。私の場合は、心理学や哲学とか、そういったものを学んだこともないし、そういうプロフェッショナルでもないから、何もできませんよ、っていつも言うんです。
自分には、自然を紹介する――他の人よりもどっぷりとそういう中に暮らしているものですから、何かこう、言葉ではないものはお見せできるんではないかと。
- 佐々木
でも、そのやわらかい力をお持ちです。
- 菅原
やはり、ハワイ島の自然のエネルギーっていうのか、パワーって言うんですか。それをやはり信じ切っていますから、そこへこう、みんなを委ねられるような環境を整えてあげられれば、あとは彼らが自ら扉を何か開いてくれるんではないかと思うんです。
その人それぞれが扉を開いたら、そこから自分も入っていけるんではないかと思うんですね。ですから、非常にシンプルなマインドで、そういう方に接する。
- 佐々木
実際に私たちが伺ったときにも、中学生の男の子がご家族といらしてましたね。彼は、菅原さんと会って、初めて泳げるようになったんですよね。
- 菅原
そうですね。彼は中学1年生で、生まれながらに先天性の脳性マヒということで、ずっと車椅子の生活をしていて、お医者さんからは「もう立てないし、歩けないし、言葉もしゃべれないよ」と言われたそうなんですね。で、4回くらい、やはり実際に死にかけたとも伺いました。
でも、奇跡的に言葉も分かるし、しゃべることもできる。表情も明るいし、非常に感受性の高い能力を持っている。そういうものを、お母さんやお兄さんや家族兄弟皆が、彼に可能性がまだまだあるというふうに信じ切って、いつも家族の中で助け合って生きているわけですね。
そこで私と出会って、私にできることは、自然の中に一緒に入っていくことだけですから、そのための特別何かをやったっていうわけじゃないんですね。足がまったく動かない状態だったんだけれど、いろいろやって、お母さんの目の前で1日目にして20メートルほど水面移動、自分で足を動かしてできたんですよ。水の魔法ですよね。
その後も、キラウエア火山に連れて行って2時間サポートしながらもずっと歩いたり……、自力で椅子から立ち上がって15歩も歩けたり……。
1対1でということは必要ですけれど、佐々木さんの息子さんに接するのと同じように彼に接しました。最初にコンタクトしたときも、言葉ではなくて、海洋哺乳類的なエコロケーションですね。
- 佐々木
エコロケーション?
- 菅原
はい。そうです。イルカやクジラが相手と連絡するときの交信方法です。いま、人間はインターネットを使ってますけれど、もっと発達したものをイルカ、クジラは昔から持っているんですね。究極のコミュニケーション方法を。
ですから私たちは、イルカに学ぼうと、ドルフィンスイムスクールというのを展開しているわけです。イルカを見ようとか、一緒に泳ごうとか、そういうものではなくて、もっと深いものですね。その男の子とのコミュニケーションも、言葉ではない部分でコンタクトするようになったんですね。
10/25
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