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原田永幸さん
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一番の課題は、グローバル・カンパニーをめざすこと
- 佐々木
でも、それがその転職先がマクドナルドってね。大変、歴史もブランドもある立派な会社ですけど。月並みな質問かもしれませんが、アップルコンピュータって、ものすごくスタイリッシュな、そういったタイプの人たちに好まれるブランドですよね。
IT業界ということでなく、ライフスタイルの点で。一方、マクドナルドは、私から見ると、やっぱり違うタイプのブランディングですよね。そこが、その部下の方やファンクラブの方々も、一番のギャップというか、もしかすると手放しでは喜べない何かがあったかな、なんて思ったんですけど。
- 原田
それはありません。
- 佐々木
ないんですか。
- 原田
アップルコンピュータも、1990年に入社した時は今のイメージとは違っていました。
- 佐々木
1987年から、ユニカルではMacを使ってましたから、なんとなく思い出します。
- 原田
そうですか。当時、ユーザーイメージ調査を行なったのですが、そうするとやはり、「俺たちだけのMacにしてほしい」というニーズがありました。
1990年に19万8,000円でMacintosh Classicを発表した際、“Reach more people”と題して「素晴らしいMacintoshをより多くのみなさんに」と打ち出したところ、ユーザークラブからすごい反発がきました。「俺たちだけのMacにしてくれ」ということです。
そういう時代から徐々に、より若い人、一般の個人ユーザーに広がり、「スタイリッシュ」というイメージができてきたのではないでしょうか。
消費者はアクティブユーザ、パッシブユーザと分かれますが、当時どちらかといえば、積極的なアクティブユーザを狙っていこうとしていました。そのためどうしてもスタイリッシュに、そして実質的なものとなったのです。
私は7年間もアップル社で社長を任されていましたが、これからマクドナルドではブランド施策だけを行なうのではなく、いかにこの会社をグローバル・カンパニーにしていくか、これが私のいま一番の課題だと思っています。
5/20
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