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原田永幸さん
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グローバル・カンパニーは、意識改革から
- 佐々木
グローバル・カンパニーにする条件というか、順序っていうのは……。
- 原田
やはり社員の意識改革ですね。
- 佐々木
意識改革。
- 原田
人事制度、つまり給与制度、報奨制度や福利厚生などから、仕事のスタイル、コミュニケーションのとり方、会議やプレゼンテーションの方法、議論の仕方といったところまで、すべての社員の行動や意識、これらをグローバル化していかなければいけません。
このことは常日頃よりこと細かに言っています。今日も、Eメールのテキストをパワーポイントに貼り付けて1行ずつ読むなんてプレゼンテーションは絶対にやっちゃダメ、マテリアルはこうやって作ると効果的、議論する時は英語で言い合う、「問題」とか「課題」とかの表現ではなく、ビジネス・オポチュニティーとかチャレンジという表現を使うこと、とか。
- 佐々木
言葉を変えろ、と。
- 原田
社員みんながグローバル・プレイヤーになってもらうために、いろいろなことを行なっています。
- 佐々木
グローバル・プレイヤーというのは、そうすると、自分で場を前向きにとらえて表現ができたり、短い時間で伝えるための工夫ができたり……。
- 原田
そうですね。グローバル・プレーヤーというのはどういうことかと言いますと、世界の、地球全体の視点でビジネスモデルを考える人、商品も、価格も、ブランドも、サプライチェーンも、全てにおいてそれが分かる人です。
簡単に言いますと、「Think global」、「Act local」で、このような行動を世界中のチームと一緒にとることができる人材がグローバル・プレーヤーです。
日本には日本の独自性であったり、アメリカにはアメリカの独自性がありますけれども、それらすべてを思考しながら、世界でひとつの戦略をつくる、そういったプロセスの中に積極的に入っていける、そんな人材です。それを世界の各地域で実行していくのです。
そういう意味では、職業観の違いも理解しておかないと、コミュニケーションがうまくとれません。例えばアメリカ人の職業観と日本人のそれとでは全く違います。文化も然りです。
- 佐々木
どういうふうに違いますか? たとえば?
- 原田
どこでも言われてることですが、個人の成果主義などがその代表です。アメリカ人と仕事を一緒にする時は、その人の個人としての立場、その人の役割目的を尊重しながら進めないと、うまくいきません。なぜならそれは、その人の仕事を殺してしまう可能性があるからです。そのような気遣いが必要です。
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