ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第51回 玉塚元一さん

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玉塚元一さん
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「2010年1兆円構想」
- 玉塚
いま、この会社も大きな変革期にあります。今年は年商3,800億円程度の予想ですが、企業としての実態は、3,000億円という壁にぶつかっている状態だと思います。この壁を我々がぶち破って、4,000億円、5,000億円、6,000億円、そして、2010年には、1兆円企業になっていく。
そういう壁をぶち破れるか、このままぶち破れずにここで停滞するか、ちょうど今が分かれ目だと思っています。だから、今はチームでこの壁をぶち破るためにどうしたらいいかということを、知恵を絞ってやっています。
- 佐々木
たとえば。
- 玉塚
ファーストリテイリングはいろんな意味で全社がグローバル化するっていうことが大事だという話をしていて、それは単純に日本のマーケットがユニクロ事業で飽和状態が近くなってきたから地理的に拡大していくということではないんです。
やはり僕らのようなカジュアル業界で、これからも継続的にお客様の支持を得て、高品質な商品、素晴らしいお店を作っていこうとすると、国境を越えたさまざまなタイプの優秀な人間が仲間に入ってきて、いろんな価値感をぶつけ合って、更なる付加価値を生み出していかないと、壁はぶち破れないんですよ。
それは経営者もそうだし、その下のリーダーもそうだし、デザイナーだってそうだし、マーチャンダイザーだってそうだし、マーケッターだってそうだから。
だから今、真に国境を越えて活躍できるような人材が魅力的に思えるような、また、そういう人間が入ってきて活躍できるような、あるいは、いま社内にいる人間がますます優秀な人材に育っていくような、そんな企業であるべきだと思っています。
- 佐々木
グローバル化って言った時に、私はよく「キワ」をなくすことだといっているんです。国境、国際の「際(キワ)」。人と人の間でもキワがなくなっていく、あるいは自分の考えを他の視点からも考えられるという思考のキワがなくなっていく。こういうのがなくなっていった時に、たぶんジェンダーの問題もなくなってくるし、デザインもユニバーサルになっていくし、国と国との良さは残しながらキワはなくなっていってね。ユニクロが、社員全体がそういったグローバルに育っていってもらう場を提供しているんですね。
- 玉塚
そう。人と組織両方が育つことがグローバル化ですから。
- 佐々木
具体的にはどういった教育をしてらっしゃいますか。
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