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進藤奈邦子さん
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世界で使われたSARSの判断基準をつくった
- 佐々木
何のマニュアル作ったんですか。
- 進藤
まず、SARSね。SARSの診断基準を作って、それから臨床管理のガイドライン作って、それから感染防御のガイドラインを作った。
鳥インフルエンザも感染防御マニュアルと、臨床マネジメント・マニュアル、それから実際、高病原性鳥インフルエンザがはやっている所で、屠畜に関わる人たち、あるいはその地域の住民の人たちが、どういう注意をするべきか、っていう勧告なんかを作った。
世界中がWHOのウェブサイトから自由に取って、自分の国用にカスタマイズして使ってくれるのですが、そのオリジナルを作るのが私たちの仕事。
- 佐々木
やりがいが、ありますよね。
- 進藤
はい、とっても面白い。今までの私の仕事には、情報をどんどん集めるというのもあったの。インテリジェンス=諜報活動もあったわけ。これからはもっと専門的に、病気にかかった人をどう扱っていけばいいかっていう事を中心にやるようなポストに移ったわけだけど。
- 佐々木
諜報活動って、どういうこと?
- 進藤
世界中の公式の情報っていうのは必ず遅れている。だからWHOが独自に開発したウェブ検索システムを使うんです。ウェブ上に載っているニュース関係のワイヤーを全部カバーして、3万語ぐらいの感染症関連の用語を検索して、記事をピックアップしてくれる。
そこで、ワーっと大量に検索結果が出てくるから、それを、タイトルとサマリーを読んでいかに、重要性が高いか、危険度が高いか、っていう事を判断していく。そして自分のネットワークを使って、情報を追い詰めていくわけ。
- 佐々木
公式情報の前の情報サーチをする。それも最終確認は自分のネットワークの活用も必要なんだ。
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