ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第59回 野口 健さん

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野口 健さん
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3,000人のベースキャンプ
- 野口
エベレストには、世界中の登山隊が来るんですよ。もう、多い時には3,000人くらいいます。本当に、30隊、40隊、いるわけですよ。オリンピックの選手村みたいです。
- 佐々木
3,000人! 「ロープをかきわけ、かきわけ、登っていった」ってお話を聞いても、まだわからなかったけれど、3,000人とは。エベレストに登るなんていうと、「誰もいないところで、静かにコツコツと登っていく」っていうイメージです。
- 野口
僕は1997年に初めてエベレストに行ったんですけど、当然、行く前にいろんな番組やビデオや写真集を集める。これから自分がエベレストに行くんですからね、当然、資料を集めますよね。特に映像を見ると、イメージをつけやすいので、映像を集めるんです。
- 佐々木
やっぱり、イメージトレーニングは大切?
- 野口
もちろんします。さんざん「こういう所へ行くんだ」っていうイメージトレーニングをして、実際に行った。で、ベースキャンプに行くじゃないですか。そこからの景色はまったく違いましたね、イメージと。もう、イメージではおっしゃるとおり、「誰もいないところにコツコツ、過酷に、神秘的な世界で」……。
- 佐々木
きれいな雪でね、真っ白に光ってて。
- 野口
ところが、行ったらまったく違いましたね。まず、ベースキャンプに着くと、数千人がいるんです。まず、登山隊。基本的にテントで生活するので、テントがダーッとあるんです。標高5,300メートルに。
- 佐々木
5,300メートル? 5,300メートルに数千人が……。
- 野口
まあ、チベット側とネパール側に分散してますけどね。3,000人くらいいますよ。
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