ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第60回 大沢 真知子さん

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大沢 真知子さん
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初期投資をして、生産性を上げる
- 佐々木
それは、どうやってなしえたのですか? 正社員のほかに、それこそ4時から6時に働いてくれるパートを雇ったんですか? それとも全員が4時で帰る国になったんですか?
- 大沢
職場や仕事の種類によって違うみたいですね。
- 佐々木
それはそうですね。病院が4時にみんな帰っちゃったら困るし。
- 大沢
要するに90年代ってグローバル化の波が押し寄せてきた時代なんです。それが、先進国の人たちの働き方をおびやかしたんだと思うんですね。お店は24時間開けておかなくちゃいけないけれども、私たちは短い労働時間で働きたいから、柔軟な働き方を選びましょうよ、たとえば1日の労働時間は長いんだけれど週4日にしましょう、あとの3日ぶんは他の人が同じようにやります、とかいう形で。
多様な人材がいて働いている場合、働き方のニーズも多様になるわけです。土日に働きたい人と、月曜日から金曜日まで働きたい人、そういう人たちを組み合わせたようなんですよね。ですから、みんなで4時に帰りましょうというわけではない。
- 佐々木
それは本当に理想なんですよ。私は前から、黒字が3年続いたら、週休3日にするからね、って言っているんですけれど、その組み合わせを誰かがマネージしていないとダメですよね。
- 大沢
そうそう。そこの人事が本当にcrucialな役割を果たしていて……。今回はイギリス・デンマーク・オランダの人事担当の人にどういう苦労があったのか、というようなところを聞きました。
- 佐々木
どんな苦労があるんですか?
- 大沢
始めは時間もコストもかかるということです。人事が決めて実行し始めてからうまく機能するまでに、7〜8年。ずいぶん時間をかけてますよね。最初はうまくいかなくて、じゃあこうしてみようというような形で試行錯誤をしている。ただし、うまく行き始めるとみんながすごくハッピーになって、会社に対するコミットメントが高まるらしいんですね。特に、ものを考えたりとか、クリエイティブな仕事をしている人たちの生産性が高まるということでした。
- 佐々木
そうだと思いますよ。
- 大沢
家にいても仕事をしていないわけではなくて、実はいろいろなことを考えていたり、ボランティア活動なんかしながらいろいろなことを吸収していって人間的に成長するっていうのは、会社にとってすごくプラスなので。
- 佐々木
それがまさにワーク/ライフ・バランスということなのでしょうね。
- 大沢
そうですね。
10/26
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