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大沢 真知子さん
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良い人材を確保して、企業価値を高める
- 佐々木
各国の経済界は、これらの動きをどういうふうにとらえていますか?
- 大沢
私たちが思っている以上に、関心を持っています。というのはやはり労働力が不足するからなんでしょうね。団塊の世代が2007年でリタイアした後に、どういうビジョンを描くのかというと、もっと多様な人材を活用しないといけないと、企業が思っているんだと思うんですね。ダイバーシティ・ワークルームの研究会なんていうのも、日本の経営者団体が始めていますし、グローバル化にもっと迅速に対応するための、日本のシステムがどうあるべきかということを、考えていると思うんです。
- 佐々木
女性活用が企業価値とか株価とどう影響するかというのが、最終的に彼らの決め手でね。そういった資料や材料があれば取り入れやすいと思っている人が多いんじゃないかと。
- 大沢
そう思いますね。それは今回取材をしてきて、ワーク・ライフバランス導入が企業価値を上げるんだな、ということが直感的にわかったということが大きかったですね。ただ、そのためには意識改革みたいなものが必要です。長い時間働くのがいいんだという文化が、イギリスにも日本にもあるんだけれど、それを経営者自身が変えていって、効率よく働こう、成果で評価していこうというように変えていく段階にいまいますよね。
- 佐々木
自分の時間を楽しむというコンセプトが広がってきているので、少しずつそのステージに向かっているのかもしれませんね。
- 大沢
今日本はその段階にあるような気がするんです。生産性が日本はそれほど高くないし、もうちょっと効率よく仕事をしていかないと、よい労働者を減らしてしまうということだと思います。
イギリスやアメリカもそのあたりから入ったみたいです。業績が伸びないと、株価も下がる。顧客の満足度も低い。どうしてだろうと原因を追究していったら、辞めて欲しくない人が辞めている。非効率的な仕事のやり方をしているとか、あまり楽しくないということで、人材を失っている。じゃあどうしたらいいんだろう、って。こういうような問題を、日本の企業は抱えるんじゃないかなと思うんですよね。
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