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大沢 真知子さん
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女性を活用すれば企業は伸びる
- 佐々木
まとめられた中で経済効果と言うのは確信できたのでしょうか。女性をきちんと大切に扱っている企業は伸びるし、経済価値がある、などという結果は出たのでしょうか? アメリカ経済が女性をうまく取り入れ、平等のチャンスを与えるモティベーションが生まれたのは、その方が経済効果があるということが確信できたっていうことがあるんじゃないかと思っているんですが。
- 大沢
そうなんです。今佐々木さんがおっしゃったのが、一番重要なポイントだと思いますね。その結果が出たんですよ。
- 佐々木
それは嬉しい。
- 大沢
男女の教育機会の平等が、その後の就業継続に続いていって、結局経済に非常にプラスに働いているんですよね。それは、ただ単に経済だけじゃなくて、起業やNPOなど、社会のあらゆる分野で、女性の力が活用されたっていうことが、90年代のアメリカの経済回復を支えたっていうのは、もう定説になっています。
- 佐々木
そういうのは、具体的にどういう数値に出ているんでしょう。たとえば、私がユニカルを87年に設立し、その後90年から96、7年というのは、かなり頻繁に、ニューヨークを中心にアメリカに足を運んだんです。アメリカの女性団体ともかなり深く交流をし、ワークショップの講師をさせていただいたりしながら、たくさん学ばせてもらったんですね。その当時ってとても面白くて、女性たちはいっぱい数値を出して、社会を説得しているステージだったと思うんですよ。
- 大沢
わかります。
- 佐々木
たとえば2000年になったら女性経営者の数が中小企業の50%を超えるってアナウンスしたのが、たぶん90年から93年くらいだったと思うんです。そうしたら何が動いたかというと、金融業界が動いたんです。
今まで女性起業家にお金を貸さなかったのが、10年以内に顧客の半分以上が女性になるというデータが出されたら、これは大変と女性起業家の会議のスポンサーに金融機関がなって、ブースを出して、「女性起業家の皆様は当行からローンを借りてください」って。すごく面白くてね、とても印象的でした。
だから、男女参画の次のステージというのは、男女平等アプローチ、要するに社会的な意義のアプローチではなく、経済的な価値をどれだけ数値で表せるか、ということなのではないかと思っているんです。
最終的には、男性主導経済を動かすのは、男性たちにもどれだけメリットがあるかを経済価値で表すこと、というふうに思っているんです。だから今、1つ目の法律あるいは裁判でというアプローチ、それから2つ目の差別をなくすというように人々の教育を変えていくこと、3つ目の経済という価値がすごく意味があると思って。
- 大沢
そうですね。
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