ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第67回 アシハラヒロコさん

67 |
アシハラヒロコさん
|
|
|
ファミリーコーナーや秘密の隠れ家
- アシハラ
我が家はそういうコーナーを作っているので、娘が勉強するのに、コンピュータをそこに持ってきてやってます。「自分の部屋へ行ってやれば?」っていう感じなんですけど、なんとなく温かいんですね。なかなかいいものですよ。
- 佐々木
集いたくなる家の中のコーナーって、いいですね。
- アシハラ
そういえば余談ですが、そういうコーナーがあると、そこでお菓子食べながらわいわいしゃべっているっていう場も提供できる。私が仕事で帰りが遅いと娘の友達たちが来ていて、一斉にそこでみんなで「お帰りなさい」って声が上がる。よく娘の友達泊まりに来ているんですね。「高校生のプライバシーには立ち入らないから」っていって、仲良しの友達の布団も用意して、自分の部屋でくっついて皆で寝ている。外で遊ばれるより、私も安心、娘たちも安心できる、集まる場となるんです。
- 佐々木
いいですね!
- アシハラ
やっぱり、子供たちにとっても友達の家で温かい思いをしたって思ってる。それで私が一生懸命ご飯を作って、こうやってみんなでわいわい鍋を囲んでね。
そういうコーナーを作って、施主に私の家を見せたりすると、「ヒロコさん、そこのコーナーで鍋を食べたいから、全部用意して持っていくから、ご飯食べさせて」っていう話があったりする。見た印象で温かさを感じる設計をいつも考えています。それは家のどの場所でも基本的な考え方は同じです。
- 佐々木
他にもありますか?
- アシハラ
例えば、リビングなど広いところの優雅さと気持ちよさ、と同時に人間って狭いところで守られる感が気持ちいいと思う。そのメリハリを建築に……。
- 佐々木
そうですね、ただ広いだけではダメで、仕事場は手が届くところにいろいろあるほうが落ち着くなんてこともあるだろうし、また子供たちはなんか秘密の小部屋みたいなの欲しがりますよね。
- アシハラ
そうそう。だから私は小さいお子さんがいらっしゃるお宅だったりすると、高いところにトム・ソーヤーみたいに、登って入れる場所を作ってあげたりとかっていう仕掛けを作ってあげるんですね。そうすると、子供っていうのは遊びをいくらでも発想するの。
- 佐々木
楽しそうですね。うちの娘も弟と2人でいつも、「お母さん、絶対に秘密の部屋を作ってね」って言ってます。
7/24
|
 |
|
|