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アシハラヒロコさん
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プライバシーまで立ち入って、インタビューするんです
- アシハラ
そういう自由な発想で、私はご家族のプライバシーまで立ち入って、インタビューをして、「このご家族はこんなに仲がいいんだから、仕切る必要ないよね」、「年に何回しかお客様が来ないなら、それより家族の生活を大事にしたものを作りましょうよ」と。
で、全部が全部、ご希望は聞けませんので、それは私の中で消化した上で、これはやりましょう、必ずや新しい家を作るのにこれをすると喜んでいただけるし、でも、これは今回は我慢してくださいって、メリハリはきちっとつけてお話をしながら作っていく。
- 佐々木
その、取捨選択のプロセスがプロなんでしょうね。
- アシハラ
私たちの仕事も、徹夜しながら必死になってそういう細かいことまでやっていますから、ものすごい労力なんですけど、この仕事の喜びは最終的に施主の喜びしかないんです。それだけなんですよ。
施主が「ヒロコさんに作ってもらってよかった」って言ってもう、感動して涙を流してくださるときが、涙を流してくださらなくてもいいですけども(笑)、私たちにとっては最高の喜びだし、でもそのためには……。
- 佐々木
徹底的にヒアリング。何から何まで伺わないと、ということですよね。
- アシハラ
全部ですよ。だから食器の高さに合わせて引き出しを作り、スーツの数やスカートの高さにあわせて棚を作り、要はそういう、あるものがあるべきところに入らないと、片付かないと、夫婦喧嘩のもとになったり、奥さんがイライラして家の中でいつも右往左往する。
- 佐々木
そのとおり(笑)。
- アシハラ
だから、しっかりインタビューした上で、お持ちの分量の収納は作る。そして、「これ以上に増やさないでください、2枚買ったら3枚捨ててくださいね」っていうのはお話しするんですね。でないと、生活は物に占領されてしまって、物が優先された生活になってしまいますから。私はそういう家を作るつもりはありません。
8/24
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