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アシハラヒロコさん
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デザインに集中したいから、黒を着る
- アシハラ
振り乱してやってますよ。あつくなってくると。スケッチ描いて。それをスタッフがシャカシャカやって。私、パソコンと相性が良くないので(笑)。
- 佐々木
そうなんだ。でも、ヒアリングをしても、最後の本当の仕事っていうと変だけれど、最終的な仕事っていうのはやっぱり描くことですものね。
- アシハラ
そうですね。それが設計ですから。
- 佐々木
ところで、いつも黒を着ていらっしゃるでしょう。
- アシハラ
そうです。もちろんデザイン的にはきちっとした物を着ていないと、こいつにデザイン頼むのに、いわゆる今風に言えばダサいって思ったら、嫌になっちゃうかなあと相手の立場で考えます。
で、それは自分自身が私に似合う格好というか、トータルバランスが何にでも大切だと思うから。建築ってプロポーションなので、自分も全体的なバランスをとらなきゃいけないでしょ。だから私に赤が入ってたり、いろいろ入っててデザインがあると、気が散っちゃうんですよ。
デザインのことに集中したいから、私はどちらかというと無になってなきゃいけないし、それもうっとうしくない「無」になんなきゃいけないというふうに思うので。
- 佐々木
その上、アシハラさんご自身がきれいでなくちゃだめだし、勉強し続けて、人に出会わなきゃならないですよね。
- アシハラ
やっぱりそうしてないと、図面を指した手が汚いと、自分をケアして、表現してないように本能で感じることってありませんか。別にアートネイルをしろというのではなく、清潔かつ美しくかなあ。あくまで自分らしく。
- 佐々木
本当ですね。大切な高い買い物ですし、出来は注文時点ではわからない。だからお客側としては、アシハラさんを買う、ということですものね。だから、どんなに忙しくても、ゆったりした顔をして美しくやらなきゃいけないでしょう。
- アシハラ
そう。まあ、美しくはわからないけれど(笑)。やっぱり作っているプロセスを楽しんでいただかなきゃいけないし、その時間も設計の一部だから。
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