ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第69回 藤沢久美さん

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藤沢久美さん
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歴史は勉強しちゃいけないって
- 佐々木
お父さんは何をされていたのですか?
- 藤沢
父は、橋梁、橋や道路の設計をしてたんです。市役所でね。
- 佐々木
あ、理系なんですね。
- 藤沢
そうなんですよ。で、「歴史なんて勉強してもしょうがない」って。
- 佐々木
それ、私も言われました。父が、「歴史だけは勉強するな」って。
- 藤沢
同じ!
- 佐々木
「歴史は後々どんどん覆されるから、教科書に書いてあることは全部、嘘なんだ。そんなものは暗記をしても意味がない」と言われて、もうそのとおりに生きてきて、今ね、自分の歴史無知が恥ずかしくてたまりません。
- 藤沢
それはじゃあ、うちとまったく一緒かもしれない。うちの父も「歴史なんて」って、もう本当に同じことを言っていて、「数学とか工学とか、理系の世界というのはロマンがある。過去を振り返るんじゃなくて、新しいものをどんどん生み出していって、未来を作っていかなければいけないんだ」って。だから、「理系に進まなきゃ人間じゃない」くらいの思いがあったんです。その基本が、数学じゃないですか。
- 佐々木
そうですね。でも、そう言われたからといって、数学が得意になったり、勉強を一生懸命にしたり、皆ができるわけでもない。
- 藤沢
いえ、私、「親の力ってすごいな」って思うんですよ。親が信じていることとか、言っていることって、子どもって無条件に受け入れちゃうんだろうなって思う。だから、「好き」とか「嫌い」とかって考える前に、「私は数学は好きなんだ」って。
- 佐々木
ご兄弟はいらっしゃるんですか?
- 藤沢
ええ、妹と弟が。
- 佐々木
妹さん、弟さんも、理系?
- 藤沢
妹は、歯科衛生士になったんですけど、今は書道の先生をやっています。おもいっきり文系です(笑)。弟は、サイトの開発などをしています。大学院では、耳が聞こえない人などのためのサイト開発の研究をやっていましたね。だから、基本的にはみんな、「理系に行かないと子どもじゃないぞ」っていう空気の中にいたみたい。
- 佐々木
じゃあ、理系まっしぐらで今日まで来たわけですね。
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