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橘・フクシマ・咲江さん
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日常の電話会議でも日本代表として
- 佐々木
先ほどの中国とインドの話が出ましたが、グローバル企業の日本の社長を長くされていらっしゃると、各地域の長たちとのカンファレンス・コールでは、やはり日本とか、日本のスタッフを守ろうという意味で立場を主張するなど、緊張感があるんじゃないかなと思うんですけれども。
- フクシマ
そうですね。でもうちの会社の場合は、アジア内では割と仲がいいんですよね。オフィスが世界に70カ所あり、リージョン(地域)として「北アメリカ」「ヨーロッパ」「アジア・パシフィック」の3つに分かれています。アジア・パシフィックには15カ所オフィスがありますが、さらに4つのサブ・リージョンに分かれていて、その代表が集まるマネージメントの会議があり、もう長年、昔からよく知っている人たちなので、わりあいとまとまりがいいんですね。
もし何か戦わなければいけなというのがあるとすれば、ヨーロッパとかアメリカのオフィスと利害関係が生じた時ですね。そういう時はやはり、東京オフィスの利益を守る立場に立つので、頑固だと外からは嫌われているんじゃないですか(笑)。
- 佐々木
それでも声を荒立てたり、大きな声で「こうだ!」って言うのではなくて、静かに淡々とお話をされるんですよね、きっと。
- フクシマ
それは、時によりけりですね。
- 佐々木
時によりけりですか? じゃあ、時々は……。
- フクシマ
ええ、時々は(笑)。取締役会のミーティングでは、社内の人間は私一人だけで、あとは全部外の方ですから、そういう意味では、私が内部の状況を説明する機会が結構多いんですよね。中の人間がどう考えるか、と。それで、たとえば何かグローバルな課題でも、納得できないこととか、「こうすればいいのに」って思うことは、ボスに対してでもガンガン言いますので、たぶんボスにとっては扱いにくい部下だと思いますね(笑)。私、割と、そういう意味ではしつこいですね。
- 佐々木
でも、そこが買われているポイントだってことですよね。
- フクシマ
買われているのか、面倒くさいと思われているのか、分からないんですが(笑)。コンサルティングとか弁護士事務所のようなプロフェッショナル・ファームは、パートナーシップが多く、パートナーが共同の株の所有者ですから、みんなあまり上下関係というのを意識しないんです。
上の人がやるべきだと思っていることをやってないと、「やってほしい、やってほしい」としつこく言いますから(笑)。たぶんボスにとっては扱いにくい部下ではないかと。態度の大きい部下なわけですから(笑)。でもそうしないと、その下が困りますのでね。
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