ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第76回 三富 正博さん

76 |
株式会社バリュークリエイト パートナー 公認会計士、米国公認会計士
三富 正博さん
|
|
|
日本には、二度と帰るまい
- 三富
起業のきっかけは、さらにちょっと話が遡るんですけれども、僕はアメリカのビジネスの生活が長いんですね。
- 佐々木
そうですよね、略歴を拝見したら、サンフランシスコ、シアトル、アトランタ……。
- 三富
9年間ですね。元々、サンフランシスコにトレーニーとして行ったんですね。ちょうど日本がバブル絶頂のときにアメリカに行って、それはアメリカの経済が絶不調のときだった。で、アメリカが気に入っちゃったんです。だから1年の予定だったのを、毎年駄々をこねまして、毎年いたんですね。「日本には、もう二度と帰るまい」と思って、日本を捨てちゃったんです、本当に。アメリカの生活が気に入っちゃって、ずっとアメリカにいようと思ったんだけど、でも、あるときから「日本も楽しいし、アメリカも楽しいな」って思うようになったんですね。
- 佐々木
なぜ?
- 三富
それはね、すごく不思議。なぜかって言うとね、自分の中で、もう日本を捨てているにもかかわらず、心が変わったの(笑)。
- 佐々木
心が変わったの、って、なにがあったんですか? なんか、すごい恋愛したとか? すごく素敵な日本女性が突然現れたとか(笑)。
- 三富
恋愛はね……あのね、いや……。なんでですかね? よくわからないんだけど、「ああ、人間の心って変わるんだな」と思ったわけ、そのときに。
- 佐々木
でも、それは「変えよう」と思ったんじゃないの?
- 三富
ううん。あのね、僕は、自分で言うのも恥ずかしいんだけど、ちょっとまあ、生真面目なところがあったわけですよ。
- 佐々木
いやもう、それは見ればわかります(笑)。
- 三富
見ればわかる?
- 佐々木
体に表れてる(笑)。
- 三富
(笑)だからね、昔は「自分でやりたいことを、とことんやろう」っていうのは、あんまりなかったんですね。ところがアメリカに行って、あまりにも気に入っちゃったから、「アメリカにずっといよう」って振り切ったわけですよ。日本はバブルが絶頂で、あんまり面白くないから。でも振り切ってしばらくやってくると、あるときから「日本もよくなったし、アメリカもよくなった」っていうふうに考えはじめて……。
- 佐々木
きっと、ちょっと反省したのね?
- 三富
ううん、違うの(笑)。本当に、ナチュラルに両方よく感じたわけ。それはたぶんね、……あ、佐々木さんが納得する答えがあった!
- 佐々木
(笑)どういうことですか?
- 三富
海外に長くいると、日本を海外から眺めているんで、日本のよさも見えてきたっていうのはあると思う。
- 佐々木
大人になったんだ(笑)。
9/28
|
 |

|
|