ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第77回 石倉 洋子さん

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石倉 洋子さん
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「女性初」が多い?
- 石倉
まったくそういうパターンでしたね。外で遅くまで遊んでいたら、女の子は私一人、ってことは多かったですね。
- 佐々木
大人になっても、「女性初」が多かったのではないですか。ハーバードとか。
- 石倉
女性初は、ハーバード・ビジネス・スクールのドクター・コースだけで、MBAは私の前にも数人いました。
- 佐々木
日本学術会議の副会長も女性初、と書いてありました。
- 石倉
そう、会長に再選された黒川さんから、国際活動担当の副会長枠が1人増えたからやらない、っていわれて、えー冗談でしょ! と思っていたら、あれよあれよという間に指名されちゃったのです(笑)。でも良く考えたら、それまでにやりたいと思っていたことが、学術会議の副会長ならできるかなと思いました。最近研究している日本の業界の競争力とか、地域クラスターとかを世界に知らせるという活動が。
それまでも、日本はすごい内向きで、日本でやっていることを世界に対して、相手がわかるようなやり方で知らせていないと思っていたのです。組織的な働きかけをして、世界の標準をとるとか、組織力を駆使して世界に対し、日本のユニークな競争力をアピールするとか、を十分していないから、日本を通り越すというジャパン・パッシングになってしまう。中国やインドは組織力で勝負するし、世界にアピールするのもすごく上手だけど、日本が何をやっているかというのは世界に十分知られていなくて、どんどん孤立していくという危機感を持っていたのです。
これだけやっているのにアピールしないのはおかしい、もっとちゃんと、誰にでも分かるように日本でやっていることを言わなきゃだめだ、と痛感していたし、自分でもそういう活動をやりたいと思っていたので、学術会議の国際担当というのもそれにはちょうどいいかな、と思って、話に乗ったのです。
それから、学術会議は、昨年(2005年)10月にメンバーの8割以上が新しくなった組織ですから、新生学術会議のビジョンと戦略を考えるのはタイミングも良いし、やりがいがあるなと思ったのです。昔企業のビジョンや戦略の立案をやっていたコンサルティングのときを思い出して、すっかりその気になり、黒川さん、ほかの副会長2人と一緒に、学術会議の新しいビジョンと戦略を考えるというプロジェクトを勝手にやりました。週日はみな忙しいから、週末をたくさん使ってやりましたけど、新しい組織のビジョン・戦略を立案するという活動はエキサイティングでしたし、すごく面白かったですね。
- 佐々木
新しく与えられた場を、大いに楽しんでいらっしゃるのが分かります。
- 石倉
私、要するに新しもの好きなので、新しいというだけですぐに飛びつくのです(笑)。何にも形がないところから新しくやるのが好きなのです。そういう場合、最初からうまくいくことはないですから、わあわあ言いながら、ああでもない、こうでもない、あっちへ行ってはぶつかり、こっちへ行ってはぶつかりながら何とかやる、というのが好きなのです。
だから一橋の国際企業戦略研究科も、「新しい専門職大学院」っていうコンセプトがとても面白いと思ったから、それで来たという感じです。いつもそうですよ。
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