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伊藤 麻美さん
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妊娠中から、子どもは仕事にプラスでした
伊藤
やっぱり、常にいろんな方と会って、いろんな方の話を聞くこととか、本とかも……最近、ちょっと子育てが忙しくて読んではいないんですけど、まあ、雑誌とかは目を通したりとか、とにかく、自分をシャットしない、いつもオープンでいることですね。ただ、子どもを通して、今回すごく忍耐強くなったというか、我慢強くなったというか、そういう意味では、「ああ、これで、自分はまた成長できるんじゃないかな」と思って。だから、子育てが勉強の一つになっています。
佐々木
そうですよね。イー・ウーマンで調査した中で、ワーキングマザーに「子どもを産んだことが、あなたの仕事にどういう影響を与えましたか?」って訊いたことがあるんです。人生じゃなくて、仕事への影響を。すると、56%以上の人が「プラスに影響した」って答えた。一方、「子どもがほしい」と言っている女の人、つまり、子どもを産んでいなんだけど、ほしいと思っている人は、逆に54%ぐらいが「きっとマイナス影響だろう」って答えたのね。「ほしいけれども、きっと仕事にはマイナスだろう」って。でも、実際に育てている人は、半分以上が「仕事にプラスになった」って言っているから、子育てが仕事の勉強になるっていうのは、あると思いますね。
伊藤
もう、妊娠の最中からプラスでしたね。
佐々木
ああ、そうですか。
伊藤
「すごく穏やかになった」って言われたんです。それまで私は、絶対にYesかNo」か、だったんですよ。白黒はっきり言う人だったのが、「まあ、いいでしょう」って。
佐々木
言えるようになったんだ? 私が初めてパーティーでお会いした時には、妊娠は……?
伊藤
していました。
佐々木
ああ、あの時、妊娠していらっしゃったんですね? 今日お会いした顔つきや感じと、ちょっと違うかなって。産んだ直後だからっていうのもあると思いますが、なんとなく、お母さんの優しい感じがします。
伊藤
ありがとうございます。
佐々木
それにしても、妊娠した時からプラスの効果が?
伊藤
体が思うように動かないですよね? 学生時代から体を動かすことが好きだったので、ワークアウトというか、キック・ボクシングをやっていたこともあったりして。
佐々木
週末に?
伊藤
やっていたんですよ。だから学生時代から、常に体脂肪率がすごく少なかったんですよね。別に、プロポーションがどうっていうわけではないんですけど、フィットでいたかったっていうのがあって。でも、どんどんお腹が大きくなっていくと、体形が変わるじゃないですか。
佐々木
そうですね。
伊藤
で、なんか、ナスビみたいになっていくわけですよね(笑)。最初はものすごく落ち込んで……着たい服が着られなくなっていくし、なんていうんだろう、スピードについていけなくなるんですよ。
佐々木
ええ、ゆっくり歩かなきゃならないから。
伊藤
みんながさっそうと歩いて、働いているのに、「ああ、私はもう、全然これダメだ」と思って、最初は落ち込んでいたんですけど、それに心地よさを感じ始めた時に、「なるようにしかならないんだから」って思ったら、「なんでもそうなんだろうな」って。
仕事で嫌な局面にあっても、それは、どこかに脱出するまで、一瞬はそれを経験しなきゃいけないんだから、八つ当たりするとか、悪影響をどこかに出すっていうのはよくなくて、それはその流れ……"go with the flow"じゃないけど、「流れに任せていくっていうのも大切なんだな」っていうことがすごく学べたんです。
子どもが生まれても、「なんで泣いてるんだろう? なんで寝てくれないんだろう? ああ、でも、仕方がないか」っていうふうになっていくと、すごく我慢強くなって、楽しくなってきて、逆にその辛さを楽しめるっていうか……。
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