ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第82回 丹下 一さん

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丹下 一さん
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初めての外国を、鮮明に覚えています
- 佐々木
今は、情報が多すぎるから、のめり込む人が少ないのかなあと私は思っているんです。
- 丹下
それもありますね。
- 佐々木
私達の時って、それこそ、あまりなかったから、例えば憧れていたピアノが家に来たとか、劇団の所に行ったら、「こんな世界があったのか」っていう、そういう衝撃的な出来事となるので、長い間のめり込むかどうかは別としても、かなりそこで興奮があるじゃない?
- 丹下
あります。あります。
- 佐々木
でも今、自分の子ども達を見てたら、何でも知ってるものね。なかなか新しい物に衝撃をうけて、「うわーっ!」てのめり込むなんていうことがなかったりするんですよね。それに、そういうことに出会って喜んでも、1時間ももたないぐらいだったり。
- 丹下
そうですよね。ちょっと可哀想だよね。
- 佐々木
可哀想ですよね。情報が多いって、結構、弊害かなって。
- 丹下
そうですね。昔、親が、僕が13歳のときに初めてカナダにやってくれたんです。そのときのカナダなんて、月に行くようなもんなんです。アラスカのアンカレジで給油しますし。今でもアンカレジで機内から外を見たときの「これが外国なんだ」っていう感じは、鮮明に覚えています。
- 佐々木
私も覚えています(笑)。金浦(キンポ)空港、アンカレジ経由。
- 丹下
アンカレジ経由ですか。
- 佐々木
アンカレジ経由でね。
- 丹下
うちの子ども達なんて、生まれたときから海外に行ってるじゃないですか。
- 佐々木
そうなんですよ。うちの娘なんて、パスポート3冊目ですからね(笑)。
- 丹下
本当にすごいですよね。だから次のステップとして「自分1人で行って来い」って言うんです。「アフリカの砂漠に行ってみたい」とか「ジャングルを歩いてみたい」とか「南極に行ってみたい」とかいろいろと言うだけは言うんです。今、紛争地以外、行けない所はないんですから、「自分の力で行って、見ておいで」って言う。でも、どこに行くか選べないんですよね。あれは、すごく可哀想だなと思います。例えば僕の場合は、海外に行くにしても、演劇という1つの芯があったから。ある日、突然ポーランド大使が舞台を見に来てくれたんです。
- 佐々木
うん、そう、ポーランドに行かれている話をね、ぜひ伺いたかったの。
11/25
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