ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第9回 坂野尚子さん

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株式会社キャリア戦略研究所 所長 株式会社ザ・クイック 代表取締役
坂野尚子さん
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一つのビジネスでも切り口はいろいろ
- 佐々木
坂野さんは、2社目としてネイルケアなどをはじめとする、美容、健康分野のビジネスに進出されていますが、こちらに発展した背景を教えていただけますか。
- 坂野
美容と健康っていう軸なんですけどね。それはもっと言うとストレスを解消するために何が必要かと。ストレス・マネジメントの会社をつくりたいということで、96年に株式会社ザ・クイックっていうのをつくったんですね。これからは、ますますストレスの多い世の中になっていくでしょうから、美容と健康の分野の中で、いろんな切り口でストレスを解消できるようなことをやっていきたいと思ったんです。
「癒されたい」っていう言葉、今でこそすごくはやっていますけど、96年当時はあんまり耳にしませんでした。ネイルっていうよりも手のケアって非常に癒されるんです。手を持たれて、手を安心しておけるっていうことが。自分でも経験して、すごくいいなって思ったの。ただやっぱりお高い。
それでわたしは「リーズナブル、クイック、フレンドリー、カジュアル」という4つのコンセプトでネイル・クイックを始めたんですね。そもそもニューヨークに久しぶりに行った時に、カジュアルなネイルサロンがいっぱいあって、「何で日本にはないのかな」って思ってやり始めたっていうのかな。
- 佐々木
わたしも当時ニューヨークのネイルサロンの発展と人気には、注目してました。ニューヨークにはあの当時、9ドル、10ドルでやってくれるネイルサロンがいっぱいあって、このビジネスはいけるだろうな、誰かやるだろうな、って思ってたの。
そしたら、坂野さんが。「やっぱりね」ってわたし思ったんだ。わたしは、自分の2つ目の事業にする、という考えには及ばなかったけど、きっと誰かがやるだろうな、ってずっと思ってた。坂野さんは、「これだ!」って思うと、実現に向けてすぐに動くんでしょうね。リサーチしたり、チャートを書いたり、計画立てたりするのって、お一人でやってるの?
- 坂野
売り上げ計画とかは、もう一人のスタッフと相談しながらやってますね。年間とか月々の売り上げの予測を出して、つき合わせをしていく。大きな意味でのビジョンというのはもちろんわたしが……。チャートを作ったりするのは、ほかの人がやってくれるんだけどね。
いろんな友だちにもビジネス・プランを見せて、出資してもらったんです。1年位かかりましたね、事前の調査から立ち上げるまで。今、ビタミン・バーとネイル・クイックをやってますけど、ストレスを解消できるような美容と健康というドメインの中で、ビジネスとしては、あと一個位はつくっていきたいなって思ってますけどね。
- 佐々木
それにしても、新しい分野で、それも店舗展開するビジネスっていうのは、わたしはすごくドキドキしちゃう。よく始められましたよね。
- 坂野
いや、すごい挑戦でしたよ。消費者マーケットって非常に興味があって、ボールを投げた時に池にポワンポワンと広がっていく波紋のようなものがイメージできて、「これはいける」っていう勘があったのね。もちろん、石が沈んじゃって何も反応がなかったらどうしようか、っていう不安もありましたよ。
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