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田丸 美寿々さん
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より分かって下さるように情報提供する
- 田丸
「報道特集」は、週に1回の1時間番組で、特集を2本ぐらいやります。その中で特集を見てくださっている方が、その特集をより分かってくださるためにとか、より思い入れを持ってくださる、あるいは見終わった時に、よりテーマを分かってくださるように情報提供するのが私の立場なんだなと思うんですね。
VTRの中に出ていなかった、あるいは足りなかった情報を伝えたり、そこで使えなかったインタビューのコメントを伝えたり、あるいは、そのVTRの中で出てこなかった、そのテーマの見方、「こういう見方もできますね」とか、「別の立場から言えば、こういう事も言えますね」といった事を提供する。
で、見ている人が、「そうか」って。で、「これはやっぱり許せない事だ」とか、「これは、そこそこ、この人の言っている事とか、このテーマが言おうとしている事は、私も共感できるな」とか思ってくださればいいんだという風に思うんですね。だから、もちろん心の中では私も怒ったり泣いたりするんだけど、そこではなくて、見てくださっている方が、「このテーマは、怒ってほしいテーマだ」と思ったら、より怒ってもらうための材料、情報をお伝えしたいなという、そういう気持ちでやっているんですね。
自分が一緒になって怒ったり、「この犯人、許せない」とか「こんな事はあってはならない」みたいに怒っている自分がもちろんいるんですよ。ただ自分がついつい語気を荒くして、画面で怒ったりした後って、あまり後味がよくない。
「私って、あんな風に一人で怒っても、見ている人が白けたかもしれないな」とか、「共感してくれない人もいたかもしれないな。私はちょっと感情を出しすぎたかな」って、ちょっと反省する、あるいは思わず涙を見せてしまった時も、「これは、見ている人が泣いてくださればいいんで、私がスタジオで泣いてどうする」みたいな、ちょっと後味が悪い時があるんで、あんまり自分の感情を出すようなキャスターって好きじゃないというか、私は、そういうスタイルじゃないなって思っているんですね。
10/27
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