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田丸 美寿々さん
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「奥様ニュース」って、あったんです
- 田丸
そうですね。私の前に、フジテレビの午後のニュースをやっている女性のアナウンサーがいたんですね。有馬真喜子さんという、朝日新聞出身のジャーナリストで、フジテレビでキャスターをやっていた方。素敵な方なんですけど、その方と、それから三上彩子さんという、私の4年先輩の女性が交代で、午後の「奥様ニュース」を読んではいたんですね。でも、「奥様ニュース」って付くぐらいで……。
- 佐々木
番組が「奥様ニュース」っていう名前なんですか?
- 田丸
そう。奥様が見ている、3時ぐらいのニュースなんですよ。だから、ちょうど「3時のあなた」とかが始まる直前のニュースだったと思うんですけど。だから、奥様に見ていただくんだから女性が読んでもいいだろう、みたいな、そのぐらいの発想なんですね。
それ以外の、いわゆる夕方のメインのニュースとか夜のメインのニュースは、皆男性。もちろん、スポーツキャスターも男性で。キャスターっていう言葉もなかったですけれどもね。皆男性が仕切っている世界だったんですよ。
で、そういうのを見ていると、それだけでも自分の将来が閉ざされているというか、「あなたは、女であるだけでできない事がたくさんありますよ」と言われている気がして、そこで「じゃあ、戦ってみるか」みたいな。それ程大袈裟な事じゃないんですけど、少しずつ何かをやれば変わるかもしれない。やっぱり「ニュースをやりたい」って言い続けていればって。
- 佐々木
でもそれって、どうしてそういう風に考えたんですか。それまでの育ち方とか生き方の中で、いろいろ自由なものを見たからこそ「これはおかしい」って思えたっていうことはあると思うんだけれども、でも同時にテレビ局って、私もそうだったけれども、入ってみると、あまりにも違う世界なので「戦おう」と思う瞬間と、「いいや、辞めてしまえ」って思うような瞬間と……。
- 田丸
そう、「違う道を探そう」というような。
- 佐々木
両方があるでしょう。そこで何かの励ましがあったんですか? 「やってやろう」と思うに至る、応援してくれる人がいたとか?
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