ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第90回 田丸 美寿々さん

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田丸 美寿々さん
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大学生のかをりさん、覚えていますよ
- 田丸
でも、かをりさんは、ニュースステーションは、そもそも何がきっかけだったの?それって、まだ今まで伺った事がなかった。オーディションか何かあったの?
- 佐々木
実は、翻訳を届けに行ったお客様が、「ニュースステーションのリポーターにいいね、君は」って突然おっしゃって。で、そんないい話あるはずないけど、ちょうどユニカルの会社設立準備中だったので、「会社を作るために、テレビ局の人の名刺をもらっておくと、通訳と翻訳の仕事が来るかもしれないから」と……。
- 田丸
(笑)やるじゃん。
- 佐々木
……と思って、一応電話をかけたら、スタジオ見学に来るようにって。でもそれがオーディションだったんですね。それで、なぜか私一人採用していただいたんですけど、テレビの世界の右も左も分からない。席もなければ、誰も付いてくれないし。初めの1年間ぐらい、もう、ディレクターとプロデューサーのどっちが偉いのかも分からない、みたいな感じで(笑)。
- 田丸
そうなんだ。誰か担当ディレクターみたいなのが、普通、付きますけどね。
- 佐々木
付かなかったんです。「企画を出せ」とか言われたんだけど、企画って何だかも分からなくて(笑)、そういうレベルでね。
- 田丸
でも、ユニカルを作りながら……。
- 佐々木
ええ、初めの6年間が重なっていて。で、ニュースステーションはフルタイムだったんで……。だから、朝10時には出勤して、夜の12時までいたんです。
- 田丸
嘘! よく我慢しましたね。でも、本当に途中からは、「佐々木かをり、ここにあり」になって。いつも、格好いいリポートでしたよ。
- 佐々木
全然そんな事ないですけど、3年目ぐらいからやっと、作るプロセスが分かって、面白くなってきたんですね。ですから、今の田丸さんのお話をうと、1年目から学ぶ力をもっていたら、と思います。誰に聞いていいのか、何をしていいのかも分からなかった。一人ぼっちで。
- 田丸
たぶんそれは、一応、私が入社試験を受けて入っている人間で、一応ね。やっぱり外から、フリーで、そうやって呼ばれて入ってくる人たちは……。本当によく耐えましたね。
でも、私、すごく古い話ですけど、昔、私がまだフジテレビにいた頃に、何かの雑誌に頼まれて、若い女性達の意識とか、悩み相談みたいなページがあって、そのお姉さま的な存在で、これから就職して世の中に出て行く女子大生の皆さんと懇談会をやってくださいっていう企画があって、かをりさん、そこにいらっしゃったのを覚えてる?
- 佐々木
今、そのお話を聞きながら急に思い出しました。私、応募したんですよ、雑誌に。それで田丸さんとお会いしました……。
- 田丸
そう。もう、ない雑誌なんですよ。女子大生の人達と、ちょっと年上のお姉様の私が。
- 佐々木
どうして、私だって分かるんですか(笑)? 私は覚えていますけれど、田丸さんは覚えていらっしゃらないと思ってました。
- 田丸
違うの。なぜ覚えているかって言うと、十何人いたと思いますよね、女子大生が。その人達に、いろんな自分の思いだとか、社会に出て何をしたいとかって……。かをりさんが一番輝いていたんです。
- 佐々木
嘘(笑)! 本当ですか?
- 田丸
一番光ってたの。私は、そう言っては何ですけど、かをりさんだけ覚えているの。
- 佐々木
本当ですか? それは、すごく嬉しいです。
- 田丸
うん。だから、ニュースステーションに出るようになって、たぶんそれから初めてお会いしたというか、見たんだと思うんですけど、「この人、覚えている。あそこにいた彼女だ」って言って。名前は忘れていたのよ。でも、雰囲気とか全部ちゃんと覚えていて。
- 佐々木
すごい。
- 田丸
だから、光っていたんです。オーラが出ていました。
- 佐々木
本当ですか(笑)。ちょっと、困ったな(笑)。
- 田丸
本当です、皆さん。社員の皆さん! 読者の皆さん! というか、そうなんです。だから本当は古いんですよね、最初にお会いしたのはね。何をおっしゃったかは覚えていないの。でも、すごく気合が入っていて。で、「この人だったらできる」って、何かをやるっていうことを感じさせてくれるものを持っていたんです。
- 佐々木
そこまで言います(笑)? 本当ですか?
- 田丸
本当に。いや、だって、十何人とか20人近くいる、その女子大生達の中で、私の記憶に残っているのは本当に佐々木さんだけだったから、「この人はきっと何かになる」なんて思っていたら。だから、本当にニュースステーションにお出になっていたから、「あら、やっぱりね」と思って。
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