ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第90回 田丸 美寿々さん

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田丸 美寿々さん
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仕事を中断して、プリンストン大学へ
- 佐々木
それでお伺いしたいのが、アメリカの留学の話。プリンストン大学が、すごく大きかったんじゃないかなって。というか、当時にしてみると、何で、第一線を退いてということでしたよね。今ならそういう人もいらっしゃるけど、当時はあまりいなかったかなと思うんです。テレビで、ずっとフロントに出ていた方が、辞めて留学をするっていうのって。
- 田丸
いなかったですね。たぶん、女性アナウンサーというか、キャスターが、一旦充電のために留学するというのは、私が最初じゃないかしら。今は、充電っていうと留学っていうのが相場になってますけど、私が第一号だったかもしれません。
私、さっき言いましたように、ちっちゃい時に帰ってきて、日本っていうものにずっと馴染まないまま来ていて、やっぱり「アメリカにいたせいだ」、「もう、アメリカとは縁を切りたい」みたいなのが、どこかであったんですよ。
カリフォルニアに伯父もいますから、留学なんていくらでも学生時代にも出来たんですけど、どこかアメリカを拒否していた所があって、ずっと「コテコテの日本人にでもなろうか」と思っていたんです。英語ができるということもあまり人に知られたくないみたいな所がちょっとあって。拒否反応があったんですね。
でもこの仕事に入ってやっていくうちに、「私って、何て知らない事がたくさんあるんだろう」って。じゃあ、帰国子女で、英語はある程度人よりは壁が低いんだったら、もう一回ここでちゃんと勉強してみようと。社会に出て仕事を持ってみて、漫然と大学に行ってやっていた勉強よりも、本当に勉強したいものの目的が見えてきた……。長い目で、キャスターって仕事は面白いからやっていたいと思った時に、私はキャスターとして知らないものが多すぎるっていうか、引き出しが少なすぎるという気がして、「じゃあ留学、もう一回ちゃんと目的をもってしてみよう」と思ったのね。
- 佐々木
32〜33歳の時ですか。
- 田丸
31歳で行って、33歳で戻ってきたのかな。だから1年半ぐらいしか行っていないんですけど、その時に、初めてちゃんと自分の意思でアメリカに行って。
20/27
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