ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第92回 戸谷 圭子さん

92 |
株式会社マーケティング・エクセレンス マネージング・ディレクター
戸谷 圭子さん
|
|
|
「家庭教師型コンサル」です
- 佐々木
イー・ウーマンの場合、そこで提案をするだけでなく、今度はそれをどういう風に実現させていこうかというのを企画して、実際の動きまで作っていくこともあるんです。だからきっと戸谷さんとお会いした時に、「これは何か、組んで一緒にやると、すごくいろんなことができそうだな」と思ったんですね。
現実問題として、戸谷さんが解明したマーケティング視点を銀行側に提示しても、そこから先に、実際に先方が理解して、具体的に動いていかなければ、結局また、絵に描いた餅になっちゃいますものね。
- 戸谷
そうなんですよね。そこがやっぱりすごく大事なところなんです。例えば、私たちがコンサルタントという立場で、たとえば3カ月間べったり入って、「こうやるべきです」っていう報告書を置いてきたらできるかっていうと、決してそんなことはない。
だから、私の会社のものすごく大きな目標としてあるのは、お客様企業の中に金融マーケターという人たちを作らなきゃいけないと思っているんですね。
- 佐々木
育成を、たくさんされているんですよね。
- 戸谷
そうです。『金融マーケター養成講座』という研修もやっていますし、コンサルティングのプロジェクト自体も、お客さんから、「家庭教師型コンサル」って名前をつけられたんですけれど。行ってやり方を教えます、という形でやっています。
プロジェクトの作業は、お客さんに全部やってもらっています。次のミーティングまでにこれとこれをやって下さい。で、次に行ったときに答え合わせをします。答え合わせをして、次の宿題を出します。それを繰り返しプロジェクトを進めていく中で、あらゆる知識とスキルを相手に吸収してもらおう、と。
マーケティングって毎回コンサルタントを呼んでやるものではないので、中にそれができる人を作る。じゃないと組織は変わらない、っていうのがあって。
- 佐々木
イー・ウーマンは、家電、車、飲料、食品、サービス、どの業界の企業ともお仕事をしてきています。でも戸谷さんは、もう頑として、金融機関ですよね。絞っていらっしゃる。それなのに、相手方に優しくて、相手にノウハウまでも教えて、相手の社内でマーケターを育ていこうという。というのは、「金融を、やっぱり変えなくちゃ」という強い思いがあるからこそんなのでしょうね。どうして、そんなに強く「金融を変えなきゃ」と思ったんですか?
- 戸谷
最初に銀行にいた8年間というのが。
- 佐々木
(笑)相当。
- 戸谷
すごくありますね。変えたいと思っている人たちが実は銀行内にもたくさんいて、外からの手助けを必要としている。それから……
12/21
|
 |
|
|