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株式会社マーケティング・エクセレンス マネージング・ディレクター
戸谷 圭子さん
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「意識が変わり始めた人たちがいる」というレベルです
- 佐々木
それと、同じ職場で、同じ体験をしてきた栗田さんというパートナーがいらっしゃったのも、1人で始めるよりずっと安心だったでしょうね。仕事は順調でしたか?
- 戸谷
最初は全然順調ではないですね。ただ、たまたま、なぜか、「会社を辞めて、これから起業します」と知っている人たちにご挨拶に行ったところで、まだ会社も作っていないのに、「じゃあ、君たちにコンサルを頼むから、やってくれ」っておっしゃってくれたところがあって、これはもう本当にびっくりしたんです。それも実は都銀だったんです。
当時の都市銀行のカルチャーとして、まだ会社もできていない、これから会社を作る個人に、コンサルを頼むなんていうことが通るわけがないと思ったんですけれど、通してくれたんですね。で、その半年のプロジェクトというのが最初に決まっていたので、そういう意味では最初から仕事がありました。
- 佐々木
それは嬉しかったですよね。
- 戸谷
「都銀もこれだけ変わったか」と思ってびっくりしたのと、とりあえず、よかった、面白かったですね。で、スタートしたんですけれど、その後はそれほど簡単ではなかったです。まだ自由化が本当に始まったばかりで、銀行に行くと、「うちの銀行にはマーケティングは要らないと思う」とか、「うちの文化には、マーケティングは合わないから」という、そういうところからですね。
「普通の企業で、マーケティングをやらない、マーケティングが必要ない企業がありますか?」っていう話なんですが、今まで銀行は本当にマーケティングがなかったんですね。なくてもやっていけたのです。
金融全般にそうではあるんですけれども、マーケティングということ自体の必要性から説いていかないといけない。そういう時期でした。だから、最初の頃は本当に大変だったのです。
- 佐々木
長い道のりを歩いてきた、ということですね。さっきから出てきている、リテールというか、顧客中心主義というのは、変化してきていますか? 最近の銀行は理解し、変わってきましたか?
- 戸谷
やっと変わり始めた、変わりつつあるけれども、まだ……。
- 佐々木
意識が変わり始めたけど、結果がついてこないっていう、そういうステージでしょうか?
- 戸谷
「意識が変わり始めた人たちがいる」っていうレベルかもしれないですね。
- 佐々木
ああ、まだそういうステージですか。
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