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株式会社マーケティング・エクセレンス マネージング・ディレクター
戸谷 圭子さん
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サービスマーケティングの時代です
- 佐々木
その種を蒔いて育てるという、ことですよね。つまり、潜在ニーズを見つけたり、「これはいいかもしれない」というアイディアは、もしかすると、定量的な調査の中では1人しか言わないかもしれないんだけれども、「これだ」って見つけてから、それを育てる力があるマーケティングだと、絶対にパワフルだなと思っているんです。一緒にすすめたいですね。
- 戸谷
そうですね。それに、これからは、やっぱりサービスの時代です。、私は、研究者としての別の顔があって、そちらでは金融サービスだけでなくサービスマーケティング全般の研究をずっとやっているんです。
- 佐々木
フードサービスとか、いろんな。
- 戸谷
フードも、たまに。日本って、もう、GDPの7〜8割がサービスなんですよね。モノもサービスと一緒でなければ売れなくなってきている。モノの品質は既にどれも十分高いので、何で差別化するかというとサービス部分だったりする。だけど、日本ではサービスマーケティングっていう分野がすごく遅れています。モノのマーケティングが中心で、合わなくなってきているところがかなりあるんです。
何が違うかというと、サービスは、目に見えないものだ、と。モノの材は客観的な品質って測りやすいですけど、目に見えないものを扱うということは、そこに実体がないので、お客さんの主観がすべてを決める。いいものが、いいっていうふうに客観的に認められるんではなくて、お客さんが好きか嫌いか、お客さんがいいと思うか思わないかっていうことに全部左右されるので、そこは心理学なんですよね。
- 佐々木
よくわかります。「これからのライフスタイル。こんなふうに暮らしたい」っていうのを読み取る力があれば、それを実現させてあげるようなプロデュースができるんじゃないかなって。皆が潜在的に求めている理想像みたいなものを見せてあげて、行動につなげていくことをしてきているんです。それで、イー・ウーマンは誘導型とかプロデューサー型マーケティングと。
- 戸谷
そうなんです。マーケティングでは、「消費者の中の、ごくわずかにいる将来を予測できる消費者を見つける」という分野があります。
- 佐々木
私です!(笑)。
- 戸谷
その人たちって、見つけにくいんですよ。いかに企業が見つけて、その人たちの意見を吸い上げるかということに、皆、とても苦労していて。だから、モニターを抱えていても、モニターさんがうまく機能しなかったりとか。スキーとかスノーボードの新しいモデルとかでも、よく発表会みたいなのをやって、大イベントでいろんな人を呼んでやるじゃないですか。そこの中で、使ってもらって、その人たちの意見を聞く。それを毎年何回も繰り返して、その人たちの中で、すごく感度のいい、売れる商品を先読みができた人っていうのは誰かというのを特定して、絶対に捕まえておこう、みたいなことをやっているところとかがあるんですね。そういう意味では、イー・ウーマンの人たちは、そのような人たちの集まりですよね。
- 佐々木
リーダーたち、皆、勘がいいですものね。そういう意味では。普通の人ですが、勘がいいんですね。
- 戸谷
自然に集まってきて、そうだから、すごくいいですよね。
- 佐々木
その、私たちの勘に、論理が重なるとさらにパワフルですね。
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