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ゴールドマン・サックス証券株式会社マネージング・ディレクター/チーフ・ストラテジスト/汎アジア投資調査統括部長
キャシー松井さん
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父の、63歳からの挑戦
- 佐々木
花が、本当に好きなんですね。
- 松井
奈良県でも花。当時は、菊などの栽培をやっていました。
- 佐々木
菊からバラになって、バラからランになったのですね。じゃあ、子ども時代というのは、カリフォルニアで生まれたときというのは、お父様はそのときは何を作っていたんですか? バラ?
- 松井
違います。菊。菊しか知らなかったので、だから最初は菊。
- 佐々木
菊はあんまり、需要がなかったりしませんでした?
- 松井
お葬式と卒業式ぐらい。日本のような需要は当然、ありませんでしたね。臭いしね(笑)。それに、たまに使うものでしたので、まあそれをとにかくなるべく大きくしましょう、と。でも限界があると感じたので、そこでもう少し利益率の高い花に切り替えましょう、と。
- 佐々木
やっぱりアメリカはローズだということで。
- 松井
ローズでしょう、ということで取り組んで、すごくローズが成長した。安くローズを売れるようになってきたのね。需要がものすごく広がったんだけれども、ちょうど、今の80年代のころ、南米の国々に対して、麻薬の問題がすごいあったじゃないですか。それで、"Don't sell drugs, sell flowers.(麻薬ではなく、花を売りましょう)"という……(笑)。
- 佐々木
覚えています。
- 松井
輸入促進の措置がすごくいっぱい与えられてですね、父のマージンがどどどどどーっと、下がってしまうわけですよ。赤字経営が長く続いたんです。そこでもちろん退職できたかもしれないけれど、父は本当に1日24時間、週7日働く生活なんですよ。休みを知らない。
朝5時、たまに4時半に起きて、東海岸が花の市場でしょう。だから朝の4時半とか5時に起きて、毎晩7時、8時まで働くんですよ。で、そこから、ランに切り替えていったんです。63歳で、全く初めてのことに挑戦したんです。
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