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ゴールドマン・サックス証券株式会社マネージング・ディレクター/チーフ・ストラテジスト/汎アジア投資調査統括部長
キャシー松井さん
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「最低限を与える」という父の方針
- 佐々木
でも、よく分かってきました。育った家庭環境なんですね。お母さんもずっとサポートされてきたんですね。
- 松井
そうです。だから、母は4人子どもを育てながら働いていましたね。お手伝いさんは1人もいない。だからそれも、自分のことを考えると、本当に信じられない(笑)。
本当に、自分の子どもができてから、どんなに親のこと、特に母のことを尊敬したか。自分がお母さんになってからやっと分かった。
- 佐々木
本当ですよね。それで、自分の子どもにはなかなかそういうふうにしてあげられていないということについても歯がゆいですよね。
- 松井
そうですね。
- 佐々木
一方で、もうひとつの興味が、どうしたら4人の子どもが、みんなハーバードに入れたのか、というのも(笑)。
- 松井
いや別に、親から、一生懸命毎日ハーバードに行けとか、全然言われなかったんですよ。子どもに最大限の環境を用意したいという親が多いけれど、父は、自分は最低限を与えて、後は、子ども本人に考えさせ、行動させた、と言っていました。
だから高校のとき、割と低いレベルの公立高校に行ってましたけど、本当に、とにかく、何でもあなたはできますよ、いろんなクラブ活動やってもいいんですよって。スポーツも年中やってました。ただ最低、成績はAを維持しないといけませんって、それだけが両親からの条件でした。だから別にどの大学でもよかった。
- 佐々木
お父さんお母さんも、そう考えていた。
- 松井
そうそう。実はアメリカでどういう大学が存在しているかもあまり分からなかったんです。日本の高校を出てすぐ働いていたし。
- 佐々木
でもお父さんお母さんが大学に進学していたら、きっと優秀な方だったんでしょうね。これだけビジネスで成功するだけあるわけですから。そういうチャンスがあれば……。
- 松井
母はきっと、成功したかもしれないけれど、父はどちらかというと実力主義というか。でも最近、自分で財団を作ったんですよ。
9/24
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