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ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第98回 金野 志保さん

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98
弁護士 ヤフー株式会社 社外監査役
金野 志保さん

裁判に強くなりました

佐々木

弁護士のイメージが固まっていたのは、転職してからですか。

金野

そうですね。転職した頃はまだ勤務弁護士でしたので、まあ、ボスから任される仕事をただひたすらやるという感じでした。その中で非常に勉強になったのは、生保会社の、ある特定の種類の保険に関する裁判でした。当時、その手の訴訟が非常にたくさん提起されていた時期で、ボスと私とで、20件くらいは担当したように思います。

佐々木

依頼主は誰ですか。

金野

生保会社です。他の法律事務所の弁護士達や、その会社の訴訟担当の方々も含め、その種類の事件を担当する、いわば弁護団チームができたんですが、その方々と話す中で金融系の企業のものの考え方ですとか、またそういったことと離れて、どういった法廷活動が必要なのかということを、たくさん学ばせていただきました。

自分のボスからの学びだけではなく、その他の事務所の先輩弁護士たち、また、生保会社の方々から教わることも多かったです。ぎりぎりの場面の反対尋問の技術も、ここでしっかり学んだので、そのおかげでかなり裁判に強くなりました。

佐々木

「裁判に強くなる」というのは、その反対尋問の技術の他、どういう技術があるのですか?

金野

そうですねえ、いろいろな要素があるんですが、まずは「事件の見通しを正確にたてること」が重要です。その前提として、依頼者とのコミュニケーションがきちんととれていることがあります。もしクライアントが隠している事実があったりすると、法廷に出て、こちら側の証人や当事者本人が、反対尋問でボロボロに崩されて負けてしまうことがあります。

ですから、まずは徹底的に、ありとあらゆる可能性を考えながらクライアントからヒアリングします。こういうことはないのか、ああいうことはないのか。ここに出ている証拠はあやふやだけど、これはどういう意味なのか、と。全部ヒアリングして、そのヒアリングした事実に基づいて、勝つのか負けるのか、勝ち目は何割くらいなのかと、事件の見通しを立てるのです。

例えば、この事件では争点は3つあって、それぞれにこちらの弱いところはここです。その弱点を全部クリアできたら勝ちますし、越えられなければ負けです、と論点と弱点を整理しクライアントが分かりやすいように伝え、弱点を補強する証拠がないか、一緒に考えて探すのです。

ただ、ここで例としてお話しした保険の案件は被告事件として受任したものですから、原告に主張立証責任があるため、相手の主張・立証活動が失敗すれば、勝てるわけです。ですから、向こうががちがちに固めてきているはずのところを崩していくのです、反対尋問の中で。

「今、自信ありげに言ったけどその記憶は本当に確かなのか」というようなことを突いたり、あるいは客観的な書証との間の矛盾点をついて、この人はウソを言っているのではないか、と、裁判官に信じさせ、真偽を不明にすることができれば勝てる、被告事件にはそういった特質もあります。

佐々木

弁護士って、どんな依頼人でも、その人が勝つために徹底的に仕事をするといったイメージがドラマなどから受けるのですが、当然まったく違って、例えば和解に持っていくなどの戦略もあるわけですよね。

金野

事件の落とし所というのは、ヒアリングさえ十分できていれば、事件を受任した時から見えているのです。自分の依頼者に正義があるのかないのかがはっきりしている事件で、こちらに正義がない場合は初めから和解するよう説得しますけど、たぶん裁判になっているということは、正義がどちらにあるのか、はっきりしないケースだと思うんですよ。

初めからはっきりしていれば交渉で何とかなっている可能性が高いのではないかと思うのです。でもそうではないケースだから、裁判所に判断してもらうしかない、というところで法廷で闘うことになるということが多いと思うのです。

ですから、絶対自分のクライアントが正しいとか、絶対に間違っているとか言い切れないような事件が訴訟になっていることが多いのです。だから、最終的に、勝ち負けが一義的に決まるような「判決」という解決でではなく、話し合い、つまり和解で柔軟な解決をするのがよりふさわしいと思われるような事件も多いわけです。その中で、相手もクライアントもこれなら納得できる、というような「落とし所」を和解案として考えます。

そしてもちろんその「落とし所」にも幅がありますから、その中で最大限自分の依頼者の利益を追求していきます。そして時には金額の多寡よりも早期解決のメリットを選ぶ方がいいのではないか、などとクライアントにアドバイスをしたりもしながら、和解も含めた柔軟な「紛争解決」を目指していくのです。

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