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金野 志保さん
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どうやったら「好き」を仕事にできるか
- 佐々木
金野さんはこれからキャリアを考えたときに、どういうふうな仕事をしていきたいと思っていらっしゃいますか?
- 金野
私、結構長いこと根気良く仕込んだりするんですよ、こういう分野をやりたいと思ったときに。
- 佐々木
ITはまさにそうだったかもしれませんね。
- 金野
そうですね。ITもそうでしたし、あと、今の仕事の分野として、美容・ヘルスケア関連も多いんです。私、美容おたくなんですよ。エステとかコスメとか好きなんですよね。で、やっぱり「好きだ好きだ」と周りに言っていると、そういう仕事の依頼が来るんです。
やっぱり男性の弁護士だったら、化粧水と美容液とクリームってどういう順番で使うの、というところから分からないし、「ケミカルピーリング? いったいそれって何ですか?」 となるじゃないですか。私だったら、そういった説明抜きで、すぐ話に入れますし(笑)。
- 佐々木
依頼時間を考えても、クライアントは得をしますね。
- 金野
ですから、美容皮膚科医ですとか、美容内科医さん、あるいはコスメメーカーさんなどから顧問契約の依頼があるんですよ。でも、そういった仕事が来るようになるまで、どうやったら「好き」を仕事にできるか、と考えた長い長い仕込みがあって。ITもそうですけど、結構、下積みの「雑巾がけ」仕事を長い期間やってます。
- 佐々木
雑巾がけ、ね。市場として伸びるところを、ちゃんと何年も前から仕込んできた、というのが今の成功の素なんですね。
- 金野
市場として伸びるかどうかまで当時考えていたかどうか分からないですけど(笑)、できるだけ自分が好きなことを業務分野として取り扱っていきたいと思って。やっぱり好きなことを仕事にできたら楽しく仕事ができるじゃないですか。
私、昔このようなことを思ったことがあるんです。肌の美白の目的で美容皮膚科医のところへ行ったとき、その女性の美容皮膚科医の先生は、さすがにお肌はつるつるに綺麗だし、その病院はエステを併設していたり、オリジナル化粧品も売っていたりして、そちらでも売上があがるんですね。
他方で私たち女性は医者の経営するエステ、医者の作る化粧品、ということで安心して利用できます。こういうのは、いいビジネスだなあ、と。自分自身はきれいになれるし、これから伸びていく分野だし、そして何より顧客にとっても安心なサービスであるわけですよね、エステやコスメを医師、しかも女性医師が提供してくれるということが。
こうやって自分にとって快適で、まさに自分が適任で、そして人のお役に立てることを仕事にするには、どうしたらいいんだろう、と。そうは思っても、いきなり大手化粧品メーカーの顧問にはなれないのは当然だし(苦笑)、まあ、いろいろな努力もしてきました。
- 佐々木
次なる何か、今雑巾がけしている、種をまき始めたことって何ですか? このwin-win対談で言っておくと、いい仕込みになると思うんだけど。
- 金野
そうですね。でもやっぱり今さっき申し上げたように、お客や依頼があっての世界なので、自分はこれやります! と看板を掲げていても難しいことも多いと思うんですが……。
ただ、今はヤフーの監査役になったことをきっかけに、機会があれば社外役員をもう少し経験してみたいなあという思いはあります。でも、あと3年大学院の教授の任期があるので、その間はさらに受けたらなかなか大変でしょうけど。ヤフーとはコンフリクトのない業種で、そういった役員の仕事ができたらいいなあ、と思っています。こればかりはご縁だと思いますが。
- 佐々木
忙しくなるんじゃないですか? そんなこと言っちゃうと(笑)。
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