ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第98回 金野 志保さん

98 |
金野 志保さん
|
|
|
女性へのメッセージ
- 金野
せっかくの機会ですから、「女性へのメッセージ」とか、言ってもよろしいでしょうか。
- 佐々木
はい、ぜひ。
- 金野
女性であることで損をしたりとか、なめられたりということもあるかと思うのです。でもそんなことは当然あることだ、と最初から腹をくくるほうが良いと思うんです。もちろん女性であることで損をしたり、なめられたりしたら当然悔しい。
でもその分、女性であることがプラスに働くこともあればいい、トントンか、プラスに持って行けるようにこの悔しさを活かして頑張ろう、という前向きのスタンスで行くのがいいのではないか、と個人的には思うんです。
今はまだ、社会は基本的に男性社会ですよね。それは、いいことだとは思わないし、変わっていくとは思うんです。でも、今はまだそういう状態である、ということは残念ながら認めざるを得ない。
でも男性社会であればこそ、活躍する女性がまだ少ないからこそ、例えば「このポストには女性がほしいな」というニーズがあるときに、競争者が少なく、結果として、頑張っている自分に回ってくることも多いわけです。
そういったチャンスをどんどん活かして、いかに、マイナスを埋めてプラスに転化していくかを考えればいいと思うのです。そのためにはもちろん、チャンスが回って来たときに幸運の女神の前髪をしっかりつかめるよう、普段から努力はしていないといけないわけですが。
このように考えれば、女性であることをエンジョイしながら仕事をしていけるのではないかと思うのです。特に私のすぐ下の世代、30代くらいの女性にはよく話すんです。肩肘張らずに、女性であることを楽しみながら仕事をしましょう、って。
- 佐々木
そうですよね。女性であることは変えられませんからね。
- 金野
例えば会議に女性は自分一人というときに、緊張するかもしれないし、女だと思ってなめられないように、と思うかもしれないけど、でもそこにいる男性たちは、こういった場に女性がいると、雰囲気が和らぐな、と思っているかもしれないですよね。
私も、男性ばかりだった会議の中に、唯一の女性メンバーとして入ったとき、会議の雰囲気が変わったと言われたことがあります。それはもちろん良い意味で変わったということだったようです。
そのような意味でも、必ずしも「男勝り」になる必要はないわけで、もちろん敢えてフェミニンに演じる必要はないですが、女性であるそのままに、例えば柔らかく、例えばにこやかに、自分の言葉でしゃべればいいと思うのですよね。
- 佐々木
金野さんがそういうところまでに行き着くまでに、メンターとかロールモデルがいたのですか?
- 金野
メンターと呼べると思う方は何人かはいます。仲間っていうより、もう社会で成功した経験のあるような方が、メンターとして「あなたはそのままでいい、そのままで頑張れ」と言ってくれると、すごく楽になれますよね。
- 佐々木
男性? 女性?
- 金野
男性のほうが多いかな……。
- 佐々木
じゃあ、部下というか、これから歩んでくる人たちも少しリラックスして、うまく行かないときにも、成功している先輩のことを聞きながら前に進めばいい、っていうことですよね。
- 金野
そうですよね。いろんな人にアドバイスもらって、とりあえずそれを実行してみる、といった感じで、人の言うことを素直に聞いていったらいいんじゃないかなあ、と思います。
20/22
|
 |
|
|