ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第98回 金野 志保さん

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金野 志保さん
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とりあえず、やる
- 金野
そういえば父が言っていた話なんですけど、父が、私のいいところはそこだ、と。父は「志保は、こうしたほうがいい、とアドバイスをしたら、とりあえずそれをやる。そういうところが伸びた原因の1つだ」と言ってました。
例えば昔は司法試験の教養選択科目に会計学があったのですが、父から「会計学を勉強するなら簿記がわからないとダメだよ」と言われ、簿記学校に通って、日商簿記3級をとったりしました。まあ、3級は簡単なので、3日間学校に通うと満点がとれるようなものなんですけどね(笑)。
でも、勘定科目の用語などが分かっていることは、会計学を勉強するうえで確かにプラスでしたし、そしてその後実務で帳簿やバランスシートを見るようなときにも、多少は役に立っていると思います。
- 佐々木
ああ、確かにそうですよね。何かやってみなさいと言われたときに、やってみる。こう考えてみれば、と言われたら、考えてみる。どこかへ行ってみれば、と言われたら、行ってみる。……というようなことができる人は、吸収力があるから成長しますね。
- 金野
やってみて自分でカスタマイズすればいいわけで、間違ったと思えばやめてもいい。その辺は柔軟に、大いに試行錯誤しながら、アドバイスをもらって頑張ったらいいんじゃないかな、と思います。そういう風に頑張っている状況をみたら、アドバイスしてくれる人たちも、アドバイスし甲斐があると思って応援してくださるでしょうし……。
私もいろんな人を捕まえて、いろいろアドバイスもらってますね。あと、いろんな人を捕まえてグチも言ってます(笑)。宵越しのストレスを持たないタイプなので、今日のうちにグチを言って。いつもグチを聞かされている方、ごめんなさい。
- 佐々木
体から出して寝ちゃう、みたいな。
- 金野
聞いてもらえる人にガーッとグチってガーっと寝て、翌日忘れてしまってすっきりとして、さあ今日も仕事頑張るぞ、みたいな感じです(笑)。ストレス管理も重要ですよねぇ。
- 佐々木
健康管理やストレス管理は、私、弁護士の人たちはとても重要だと思いますね。重要な裁判の日に、お腹が痛いですってわけにいかないし、不調であまり頭が回りませんでした、というわけにもいかない。読まなきゃいけない資料がいっぱいあって、それでいて安定した精神状態でないといけない。
でも弁護士は、たいていはトラブルの時に出て行くわけだから、人のイヤな面も、ネガティブな空気も見るわけですよね。このあたりの健康管理とか最後に伺いたいです。
- 金野
まず、他人のトラブルの中に入っていくことが当然の前提の仕事なので、トラブルそのものに入りこむこと自体は、少なくとも私はぜんぜん平気なんですね。人間って、ウソをついたり、弱かったりするものだと初めから思っているので、相手のウソが見え隠れしても「こんなウソをついて! この人はひどい人だ!」 などと怒らないんです。「ああ、来た来た……」くらいに思って。
そうはいってもあれこれとストレスフルなことはあるんですけど、私は、いくつもストレス解消方法を持っていて、あまりため込まないんです。
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